• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 研究成果報告書概要

日本人の宗教意識と行動に関する総合研究

研究課題

研究課題/領域番号 09301002
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 宗教学
研究機関国学院大学

研究代表者

阿部 美哉  国学院大学, 文学部, 教授 (30151111)

研究分担者 キサラ ロバート  南山大学, 文学部, 助教授 (80278308)
スワンソン ポール  南山大学, 文学部, 教授 (20229272)
ハイジック ジェームズ  南山大学, 文学部, 教授 (00131201)
石井 研士  国学院大学, 文学部, 教授 (90176131)
林 淳  愛知学院大学, 文学部, 助教授 (90156456)
研究期間 (年度) 1997 – 2000
キーワード宗教団体 / 宗教意識 / 宗教行動 / 神社 / 寺院 / 教会 / 新宗教
研究概要

本調査の研究目的は、宗教現象を研究対象とする研究者によって、日本人の宗教行動と宗教意識に関する全国規模の世論調査を行うことであった。また調査に際しては、海外で行われる同様の調査との比較が可能となるように留意する必要があった。こうした条件のもとで調査を実施したが、完全な国際比較調査とはならなかった。その主たる理由は、海外の調査の問題数の多さにあった。海外での調査は政治、経済、社会生活全般の問題を含んで宗教の問題が設定されており、こうした大規模な調査は費用の点で困難であった。宗教に関する質問だけを取り出すことは有意味ではない、
そこで海外の調査で意識されている宗教団体に主眼を置くこととした。日本においても新聞社をはじめ一般的な宗教意識に関する世論調査はあっても、宗教団体を主とした調査は行われていない。また、オウム真理教事件の後、宗教団体に関する世論調査の重要性は増していると判断した。質問には当然ながら、一般的な日本人の宗教意識と宗教行動に関するものも含めた。さらには調査期間中に収集してきた、戦後に実施された宗教に関する世論調査の結果と比較、もしくは総合的に読み解くことによって、従来指摘されてきたこととは異なった事実を明らかにすることが可能となった。
こうした分析の結果、近年日本人は宗教団体に対する批判的な態度を強めているにも関わらず、実際にはほとんど接触の機会を持っていないことが明らかになった。神社や寺院に初詣やお盆の時に行く機会はあっても、それらは濃密な接触として意識されてはいない。人生における重大な問題に関しても、神職、僧侶、神父や牧師、新しい宗教の教祖や信者に相談している日本人は数パーセントに過ぎない。
宗教団体としての活動には、伝統宗教だけでなく、キリスト教や新しい宗教にも関与している形跡は見られなかった。それにもかかわらず、新しい宗教団体に対するイメージは極めて悪く、日常生活における具体的な接触の欠如とは裏腹に、メディアによるオウム真理教や法の華三法行をはじめとした事件報道が、日本人の宗教団体に対する評価に大きな役割を果たしていることが分かった。

  • 研究成果

    (16件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (16件)

  • [文献書誌] 阿部美哉: "グローバリゼーションの光と影"國學院雑誌. 第99巻第4号. 1-13 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 中野毅: "カルトは存在するか"現代のエスプリ. No.369. 56-84 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 阿部美哉: "原理主義と近代の衝突"國學院大學大学院紀要. 第8号. 1-23 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 石井研士: "現代社会における宗教団体と献金"宗教法. 第16号. 203-213 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 石井研士: "現代日本人と「宗教」を考える"時事解説. 第10704号. 1-6 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 石井研士: "日本人の「宗教団体」に対する意識と実体について"中央調査報. No.510. 1-4 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 石井研士: "データブック現代日本人の宗教-戦後五〇年の日本人の宗教意識と宗教行動"新曜社. 238 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Robert Kisala: "Prophets of Peace, Pacifism and Cultural Identity in Japan's New Religions"Honolulu : University of Hawaii Press. 298 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Yoshiya, Abe: "The light and shadowe of globarization"KOKUGAKUIN JOURNAL. vol.99. No.4. 1-13 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Yoshiya, Abe: "Fundametarism and collision of modernity"KOKUGAKUIN-GRADUATE SCHOOL JOURNAL. vol.18. 1-23 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Tsuyoshi, NAKANO: "Cults exists?"Religious Law. Vol.16. 203-203 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kenji, ISHII: "Religious bodies and donation in modern society"Religious Law. vol.16. 203-213 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kenji, ISHII: "Religion in modern society"JIJI NEWS. vol.10704. 1-6 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kenji, ISHII: "Japanese religious consciousness and attitudes toward religious bodies"CHUO BULITINE. vol.510. 1-4 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kenji, ISHII: "DATABOOK : MODERN RELIGIOSITY OF JAPANESE"SHINYOSHA. 238 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Robert Kisala: "Prophets of Peace, Pacifism and Cultural Identity in Japan's New Religions"Honolulu : University of Hawaii Press. 298 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

URL: 

公開日: 2002-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi