研究課題/領域番号 |
09301010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
二宮 哲雄 愛知学院大学, 文学部, 教授 (90019331)
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研究分担者 |
黒田 安雄 愛知学院大学, 文学部, 教授 (20064834)
木村 英憲 愛知学院大学, 文学部, 助教授 (40201462)
酒井 亮爾 愛知学院大学, 文学部, 教授 (50064861)
白井 義彦 愛知学院大学, 教養部, 教授 (80003755)
戸谷 修 椙山女学院大学, 人間関係学部, 教授 (80070895)
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キーワード | 東海地域 / 日本のミドルリ-ジョン / 単純系と複雑系 / 人口と世帯・家族 / 教育問題 / 都市化と水 / 伝統文化 / 尾張藩領の性格 |
研究概要 |
1.研究課題と方法 「東海地域は日本のミドル・リ-ジョンであるか」という問いに答えを出すのが本研究の目的である。この時「ミドル」という言葉は、(1)日本を代表する、平均的な地域、(2)人間の脳のシステムにフィットした地域という2つの意味を持っている。東海地域としては静岡、岐阜、愛知、三重を含む地域を考えているが、この対象に対してア.20世紀に確立された法則科学的な単純系の科学の方法とイ.21世紀に有力になると言われる複雑系の科学の方法の2つの方法を用いてアプローチしていく。2.社会東海地域の中央に位置する愛知県では、近年顕著な人口増加が見られる。その中で年少人口の減少と老年人口の増加が進んでいる。世帯数も増加しているが、家族類型では単独世帯や核家族の割合が低く、二世代家族や三世代家族の割合が高い。少子化傾向が強くなっている。そこで少産少死型の社会への移行に対応して教育問題が新たにクローズアップしてきた。その中ではいじめの問題、育児の問題が顕在化している。さらにそれは性別役割分業の問題にまで及んでいる。都市化の進展によって、区と区の間のコミュニケーションの問題や、スポーツクラブ等に見られる社会組織上の問題が注目されることになる。とりわけ水の問題が改めて起こっていることは見逃すことができない。3.文化東海地域は伝統文化が多く残っている地域である。これらが現代文化といかに融合するかが地域の性格を決める。伝統文化としては、能・狂言や歌舞伎の外宗教に関連したものも多く保存されている。田峯田楽、花祭り、参候祭、シカウチ行事、御神楽まつり、うなごうい祭と多彩である。思想的には本居宣長や伊勢信仰に関するものも強い。4.歴史東海地域は徳川家康出生の地岡崎市を含んでいる。徳川幕府の権力構造の地域投影としての尾張藩領の性格を探ることは歴史的に極めて有意義である。
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