研究概要 |
(1)大学とりわけ国立大学の日本の高等教育システムの中で占める役割と機能を明らかにし、大学の地域配置の適正化に資するために、統計的な資料を収集し、分析を行った。国立大学の中でも、大学による相違が大きいことが明らかにされた。また、高等教育政策の中で、大学の地域配置や大学と地域との交流がどのように捉えられていたか分析中である。これらは来年度引き続き実施する。 (2)国立大学教員調査を平成9年10月に実施した。調査対象は、共同研究者の所属する7大学の講師以上の教員全員である。サンプル数6,051でこのうち2,668名から回答があった。回収率は、44.2%である。調査内容は、大きく教員個人と地域との関わり、大学と地域社会の交流、大学の今後のあり方、の3つに分かれている。3月現在分析を進めるとともに、日本高等教育学会での発表にむけて、準備中である。 (3)地域有識者調査を実施中である。今年度は調査票の発送まで完了した。対象は大学と関連がり、大学に影響力を持つと考えられる7つの県の有識者8,900名である。調査内容は、対象者と地元国立大学との関わり、大学と地域交流についての意見、大学の今後のあり方の3つに大きく分かれている。来年度に回収、分析を行う予定である。 (4)新潟県をフィールドとして、国立大学だけでなく公私立大学も含んだ実態調査を実施中である。このため、今年度は、1国立大学、2私立大学、および新潟県庁を訪問調査し関係者にインタビューをするとともに資料を収集した。来年度はさらに調査対象を拡大して、調査を行う予定である。
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