研究分担者 |
中村 俊夫 名古屋大学, 年代測定資料研究センター, 助教授 (10135387)
光谷 拓実 奈良国立文化財研究所埋蔵文化財センター, 発掘技術研究室, 室長 (90099961)
坂本 稔 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 助手 (60270401)
今村 峯雄 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 教授 (10011701)
白石 太一郎 国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 教授 (60150017)
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研究概要 |
1) 実験環境の整備 国立歴史民俗博物館・名古屋大学に導入した年代測定試料調製装置の調整をくり返し行い,炭素14年代測定試料をルーチンに調製できる体制が整った。具体的には,試料を酸化するために試料管に封入する真空ライン,得られた二酸化炭素を精製する真空ライン,そしてグラファイトカーボンに還元するための還元炉などについて調整を行った。導入当初,真空コックや継ぎ手からの大気の漏れが大きく測定の信頼性に影響するため,調整を慎重に行った。その結果,大気の漏入は問題ないと判断できるまでに低下した。 2) 測定の実施 樹木資料に炭素14年代法を適用するため,秋田で出土したスギ試料を中心に木材試料の切断・洗浄処理をすすめた。一部試料については二酸化炭素の精製およびグラファイトカーボンへの還元を行った。しかしながら測定を予定していた名古屋大学の新しい加速器質量分析計に故障が生じ,現在測定には至っていない。故障が回復次第データの蓄積をはかる計画である。 3) 成果の発表 平成9年度中にあげた成果を,フランス・リヨンで平成10年4月6日〜10日に開催された国際シンポジウム「炭素14と考古学」 (^<14>C and Archaeology)において発表した。
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