研究課題
基盤研究(A)
研究の基礎となる書籍目録の所在台帳は、前年度4000件をもとにして、本年度も各図書館・文庫所蔵の蔵書目録の分類項目総記の中から、和漢にわたる各種目録類の抽出作業を行い、台帳未収録書目約200点の追加を行った。更に大東急記念文庫、静嘉堂文庫、国文学研究資料館所蔵の明治以前和漢書書目の原本を実際に調査して、文献学的立場からの詳細な書誌調査を行い、書誌カードの作成を約200点行った。また、各自分担して、紙焼写真収集分の書目の分析を行い、書目の内容、分類方法などを中心とする各書目の性格を明らかにし、研究発表を行い検討を加え、多くの知見を得た。また、各大学図書館などには、公刊された目録には記載されていない書目がカードボックスのカードから検索できる場合がある。天理大学附属天理図書館には約150点の各種目録のカードの存在が確認されたが、詳しい調査は次年度に回した。また、三名の研究分担者が大連に出かけ、大連図書館、大連外国語大学の研究者等と和刻本漢籍書目について研究会を行い、日本、韓国、中国の三国間における書物の伝来に関して、相互の情報交換等を行った。