研究課題
研究の最終年度にあたる当年は、研究の基礎となる和書並びに漢籍の書籍目録の現存本について、所在台帳の追加整備を、前年度に続けて若干の追補を行った。これは前年度までに未載録の各種蔵書目録の総記に分類記載された書物名の中から、台帳未収録の書籍目録の追加を行ったものである。この所在台帳は他の研究でも大いに活用されるべき基礎資料である。また昨年に続いて実地調査も、天理図書館所蔵本127点について、書籍目録の原本を実際に調査して、著者、書写者、書目の内容、収載書目の数、目録としての特色、諸本との伝本上の位置づけ(草稿、清書本)などを重視する調査カードを作成した。資料の蒐集については、本年度は鶴見大学付属図書館所蔵の各種目録の内、80点について紙焼写真による蒐集を行った。また、古書界に流通している未登録の原本の蒐集にも心がけた。更に、収集した紙焼写真をもとに、各自分担して分担書目の分析研究を行い、交互に研究発表を重ねて共通理解を図った。本年度は最終年度なので、実績報告書の作成の準備を行い、「各種目録所在台帳」「調査カード主要記事翻刻」「紙焼等各種目録収集リスト」「全国文庫図書館蔵書目録一覧」の原稿作成を行った。