研究分担者 |
日比 孝之 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80181113)
森 重文 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00093328)
板東 重稔 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40165064)
隅廣 秀康 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60068129)
齋藤 政彦 神戸大学, 理学部, 教授 (80183044)
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研究概要 |
石田正典はトーリック多様体を定義する扇を,可換半群を元にしたスキーム理論の形に定義しなおした. 中村郁は単純特異点のMcKay対応とよばれる現象に新しい説明を与えた.また,アーベル多様体のモジュライ空間の自然なコンパクト化を構成した. 桂利行は符号理論に関して,[7,4,3]ハミングコードが完全孤立であり,孤立半径は2√<2>/7・11であることを示した.また,正標数の偏極K3曲面に定義される形式的ブラウワー群の高さについての結果も得た. 森重文は超曲面孤立特異点の半普遍変形空間の存在定理の直接的な証明を与えた.また,端末特異点しか持たない射影多様体の特異点の有理性のセールの双対性定理のみを用いる証明を行った. 日比孝之は具体的なトーリックイデアルのイニシャルイデアル,並びに,単項式イデアルのヒルベルト函数と自由分解について,その組合せ論的諸相を解明を行った. 齋藤政彦は有理楕円曲面の中の種数の高い曲線の数え上げの問題について,正則異常方程式の一般化を定式化し結果を得た.また,パンルベ方程式の岡本初期値空間の変型による捕らえなおしを行った. 橋本光靖は主に環論的な立場から,スキーム,とりわけアフィンスキームへのアフィン群スキームの作用をホモロジカルな視点から調べ,その不変式論への応用を研究した. その他の分担者や協力者によって代数学シンポジウム,代数幾何学シンポジウム,可換環シンポジウムなどの研究集会が行われ,それらの集会を通して得られた研究成果が報告集としてまとめられた.また,本研究の3年間の研究成果をまとめた報告書も作成の最終段階に入っている.
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