研究分担者 |
桂 利行 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40108444)
中村 郁 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50022687)
小田 忠雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60022555)
橋本 光靖 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (10208465)
佐藤 栄一 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (10112278)
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研究概要 |
石田正典はトーリック多様体を定義する扇を,可換半群を元にしたスキーム理論形に定義しなおした. 中村郁は単純特異点のMcKay対応とよばれる現象に新しい説明を与えた.また,アーベル多様体のモジュライ空間の自然なコンパクト化を構成した. 桂利行は符号理論に関して,[7,4,3]ハミングコードが完全孤立であり,孤立半径は2√<2>/7・11であることを示した.また,正標数の偏極K3曲面に定義される形式的ブラウワー群の高さについての結果も得た. 藤田隆夫は正規複素代数曲面上の随伴直線束の基点についての川内・マセクの結果の境界つき曲面の場合への一般化を与えた. 塩田徹治は楕円曲線ならびにヤコビ多様体のモーデルベイユ格子の理論と応用を研究した. 森重文は超曲面孤立特異点の半普遍変形空間の存在定理の直接的な証明を与えた. 日比孝之は具体的なトーリックイデアルのイニシャルイデアル,並びに,単項式イデアルのヒルベルト函数と自由分解について,その組合せ論的諸相を解明を行った. 齋藤政彦は有理楕円曲面の中の種数の高い曲線の数え上げの問題について,正則異常方程式の一般化を定式化し結果を得た. 佐藤栄は有理曲線で張られる特定の性質の射影代数多様体は射影空間か,二次超曲面であることを示し自明でない自己準同型をもつ射影代数多様体を調べその構造を決定した. 橋本光靖は主に環論的な立場から,スキーム,とりわけアフィンスキームヘのアフィン群スキームの作用をホモロジカルな視点から調べ,その不変式論への応用を研究した. その他の分担者や協力者によって代数学シンポジウム,代数幾何学シンポジウム,可換環シンポジウムなどの研究集会が行われ,それらの集会を通して得られた研究成果が報告集としてまとめられた.
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