研究分担者 |
三村 昌泰 広島大学, 理学部, 教授 (50068128)
山本 昌宏 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50182647)
堤 誉志雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (10180027)
舟木 直久 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (60112174)
|
研究概要 |
本研究課題に関連して,以下の成果が得られた. (1) 順序保存力学系と対称性: 順序保存力学系の理論は1980年代に飛躍的に進歩した.最近になって群が作用する順序保存力学系の理論が注目されるようになっている.俣野は,既存の理論を大幅に一般化し,それを用いて新たな応用分野を開拓することができた.具体的には,非線形楕円型方程式の解の対称性や,非線形拡散方程式の進行波の安定性について新たな成果が得られた(裏面の文献1,2). (2) 異面運動の研究: ある種の非線形拡散方程式の拡散係数を0に収束させた特異極限下で現れる界面の運動については近年盛んに研究が行なわれているが,方程式中の係数が空間的に非一様である場合については,これまで十分な研究がなされていなかった.俣野は,空間的に非一様な係数をもつAllen-Cahn方程式の界面の挙動を漸近的手法で解析し,その理論的結果の正当性を数値シミュレーションによって確認した.また,その成果を用いて,走化性(chomotaxis)モデル方程式と同じ空間的パターンを実現する簡略化モデルの構成に成功した(裏面の文献3). (3) 光ソリトンの不安定性: 堤は,ある種の非線形シュレディンガー方程式に現れる光ソリトンの不安定性に関する結果を得た.
|