研究課題/領域番号 |
09304022
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 陽一郎 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20033889)
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研究分担者 |
谷口 説男 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (70155208)
熊谷 隆 京都大学, 大学院・情報学研究科, 助教授 (90234509)
小倉 幸雄 佐賀大学, 理工学部, 教授 (00037847)
高信 敏 金沢大学, 理学部, 助教授 (40197124)
舟木 直久 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (60112174)
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キーワード | 流体力学極限 / Wiener汎関数 / Dirichlet形式 / エントロピー / フラクタル / スペクトルの漸近挙動 / 雑音の同型問題 / 大偏差原理 |
研究概要 |
本年度は、前2年に引き続き確率論の各分野の研究を推進すると共に、最終年度として、研究成果のとりまとめ、および、今後の研究方向を探ることに力点を置いた。 平成11年7月「Innovation Problem and Noises」と題するサマースクールを九州大学において開催した。情報増大系の同型問題としてB.Tsirelsonにより近年提唱されているノイズの問題は、白色雑音の他にも黒色雑音など多様なノイズの存在を明らかにし始めており、確率論の「常識」を覆すものである。同時に、日本人が大きく貢献した1950年代の標準表現、1960年代の確率微分方程式の解の一意性、1980年頃までの確率流の研究など、1990年代の確率解析からは忘れられていた感のある諸問題が、これにより新たな脚光を浴びる予感がある。この新動向にいち早く着目していた渡辺信三氏に企画・講演を依頼、松本裕行、磯崎泰樹の2講演者を加えて成立したのが、このサマースクールであり、その重要性に鑑み講義録を報告書別冊として公表することとした。 同年12月「確率過程とその周辺」と題した本研究の最終シンポジウムにおいては、個別成果発表の23講演に加えて、下記の総合報告も企画した。この3年間の確率論研究の進展を反映して充実した研究成果発表と情報交換の場であった。 楠岡成雄「数理ファイナンスをめぐる話題1,2」 会田茂樹「対数ソボレフ不等式と無限次元解析1,2」 小倉幸雄「多様体の系列とその上の確率過程の収束について」 盛田健彦「力学系に付随した相関係数の減衰に関する最近の結果について1,2」 舟木直久「▽φ interface model:static and dynamic results 1,2」 小谷真一「Random mediaの問題1,2」 (以上、講演順)
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