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1997 年度 実績報告書

太陽活動極小期における反陽子宇宙線の精密測定とその起源の決定

研究課題

研究課題/領域番号 09304033
研究種目

基盤研究(A)

研究機関神戸大学

研究代表者

野崎 光昭  神戸大学, 理学部, 教授 (10156193)

研究分担者 吉田 哲也  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (50222394)
折戸 周治  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10092173)
三井 唯夫  神戸大学, 理学部, 助手 (20283864)
キーワード宇宙線反陽子 / 気球搭載観測装置
研究概要

1997年7月にBESS測定器を用いた気球観測実験を行った。残留大気が5-7g/cm2の高度での観測後,測定器は無事回収された。飛行中の測定器の運転は順調で実データ収集時間17時間余り(1995年の約2倍)の宇宙線データを取得することができた。
今年度のフライトでは,新規に屈折率1.03のエアルジェル・チェレンコフカウンタを搭載し,飛行時間測定器の時間分解能を約80psecに向上させたため,反陽子同定可能なエネルギー領域を拡大することができた。またデータ収集システムの処理速度の向上により不感時間が減少し,実質的データ収集時間が増大した。データは現在解析中である。予備解析によれば,今年度の改良の結果,1995年のフライトに比べて数倍の反陽子が検出されており,エネルギースペクトラムの精度を圧倒的に向上できると期待される。
来年度の観測に向けた測定器の改良も行った。エアロジェル・チェレンコフカウンタについては屈折率を1.03から1.02に変更して,より高いエネルギー領域での反陽子識別を可能とする。飛行時間測定器については,再度ビームテストを行い,性能がやや劣化したカウンタの交換を行った。また,電荷の大きな原子核に対するデータ収集効率をあげるため,トリガー回路を変更して優先的に大電荷粒子をトリガーできるようにした。
新しい環境モニターシステムのプロトタイプが完成した。これにより、従来64点に制限されていたモニター点数を大幅に増加させることが可能になった。新システムを地上での宇宙線データ収集試験に試用してその性能確認を行い,1999年の観測で試用すべく準備を進めた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] A.Miseev et al.: "Cosmic-ray antiproton flux in the energy range from 200 to 600 MeV" Astrophysical Journal. 474. 479-489 (1997)

  • [文献書誌] E.S.Seo et al.: "Measurement of cosmic ray H and He isotopes in a baloon bome expesinent with a supercosducting solenoid spectrorieter" Advances in Space Reserch. 19-5. 751-754 (1997)

  • [文献書誌] J.Nishimura et al.: "Cosmic ray antiproton spectrem measured by BESS in 1993-1995" Advances in Space Reserch. 19-5. 771-774 (1997)

  • [文献書誌] J.Ormes et al.: "Antihelium in cosmic rays: A new upper limit and its significance" Astrophysical Journal. 482. L187-L190 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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