研究課題/領域番号 |
09304042
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野田 章 京都大学, 化学研究所, 教授 (20114605)
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研究分担者 |
瀬戸 誠 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (40243109)
白井 敏之 京都大学, 化学研究所, 助手 (50252507)
岡本 宏巳 京都大学, 化学研究所, 助手 (40211809)
岩下 芳久 京都大学, 化学研究所, 助手 (00144387)
井上 信 京都大学, 化学研究所, 教授 (90028176)
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キーワード | 電子ビーム / デューティーファクター / パルスストレッチャー / 遅いビーム取り出し / 静電セプタム / 3次共鳴 / パラメトリックX放射 |
研究概要 |
本年度は、先ず入射器の100MeV線形加速器からKSRへの電子ビームの3ターン入射の計算に基づき、リング内の周回ビームのエミッタンスの推定を行い、これに基づいて3次の共鳴を用いた遅いビーム取出し過程の計算機シュミレーションを実行した。この結果に基づき、遅いビーム取り出しのための第一セプタムである静電セプタムの位置および必要仕様の決定を行い、静電セプタムの設計製作を行った。その際、KSRはストレッチャーとしてだけでなく、300MeVまで加速して、シンクロトロン放射光源として使用することも考えている点に留意して、このモードでの使用に抵触しないよう配慮した。具体的には、高圧電極およびセプタムホイルサポート用コアーを稼働とし、シンクロトロン放射光源としての使用の場合に充分なアパ-チャーを確保すると共に、長いビーム寿命を実現するため、超高真空仕様で製作を行った。ビームの取り出し効率を可能な限り高めるため、セプタム厚は0.1mmとし、Tiのフォイルを張力をかけて引っ張ったものを使用することとした。さらに、上流側が、取り出し電子ビームの衝突で部分的に加熱され皺が出来ることを抑えるため、上流部は2cm幅の5枚のストリップに分割する工夫を施した。これと並行して真空系の設計製作及び入射器からKSRに至るビーム輸送系の設計製作も急ピッチで推進し、現時点で輸送系の電磁石の内、偏向電磁石の設置が終了し、集束用電磁石の設置を進めつつある。また、これらの内部に設置される真空ダクトの設計・勢作も完了し、電磁石の据え付け完了を持って、その内部に挿入する予定である。
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