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1997 年度 実績報告書

氷床コアを用いた氷期ー間氷期にわたる大気成分とその同位体の変動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09304045
研究種目

基盤研究(A)

研究機関東北大学

研究代表者

中澤 高清  東北大学, 理学部, 教授 (30108451)

研究分担者 渡辺 興亜  国立極地研究所, 教授 (60111861)
町田 俊暢  国立環境研究所, 主任研究員 (20260185)
青木 周司  東北大学, 理学部, 助教授 (00183129)
田中 正之  東北大学, 理学部, 教授 (90004340)
キーワード氷床コア / 氷河期 / 大気成分 / 同位体 / 気候変動
研究概要

本研究においては、少量の氷床コア試料を用いて多種にわたる分析を行うので、効率よく試料空気を抽出し、その空気を無駄なくかつ高精度で分析する必要がある。また、本研究において分析すべき試料は膨大な量に及ぶので、それらの分析を迅速に進める工夫も必要である。そのため、本年度は主に分析装置の開発と改良を行った。(1)氷床コアからの空気抽出を効率よく行うために、融解法と切削法を採用した試料空気抽出装置を新たに製作した。各部品は脱脂・洗浄し、全体を組み立てた後、1ヶ月以上の真空排気を行った。(2)少量の空気試料に含まれる二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、一酸化炭素の分析を行うためには、分析時の試料損失を極力抑える必要があり、死容積の小さいガスクロマトグラフ試料導入系とサンプル容器を新たに製作した。また、ガスクロマトグラフの計量管を小さなものに変えた上、測定条件を新たに決定し、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、一酸化炭素をそれぞれ1ppm、3ppb、2ppb、4ppbの精度で測定できることを確認した。(3)7μlの二酸化炭素試料で二酸化炭素の炭素・酸素同位体とメタンの炭素同位体を測定するために、質量分析計の改良・整備を行った。得られた測定精度は炭素同位体について0.02%、酸素同位体について0.05%と推定された。また、これらの同位体分析の基準となる標準二酸化炭素をNBS-18から再度作成し、現有の標準ガスシステムの値の確認を行った。(4)空気試料の酸素・窒素同位体を測定するために、試料導入系を新たに製作した。また、これらの同位体分析の基準とするために、世界各地から空気試料を採取し分析した結果、成層圏上部を除くと、現在の空気の炭素・酸素同位体比はほぼ一定であることが分かった。そこで、南極昭和基地で大量に採集された空気を本研究における標準とすることに決定した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sugawara et al: "Vertical Profile of the carbon isctopic ratic of stratospneric methane over Japan" Geophys.Rcs.Lett.24. 2989-2992 (1997)

  • [文献書誌] 村山 他: "南極上空におけるCO_2濃度の変化" 南極資料. 41. 191-202 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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