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1998 年度 実績報告書

本邦産の含始生代砕屑粒子砂岩の起源と形成環境

研究課題

研究課題/領域番号 09304048
研究機関名古屋大学

研究代表者

足立 守  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10113094)

研究分担者 竹内 誠  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80273217)
小嶋 智  岐阜大学, 工学部, 教授 (20170243)
山本 鋼志  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70183689)
鈴木 和博  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90111624)
キーワード始生代 / 砕屑岩 / ICP質量分析計 / 希土類元素 / 四万十帯
研究概要

本年度は,購入したICP質量分析計による希土類元素分析のための基礎研究を継続すると共に,四万十帯の砕屑岩の分析を行った。
初年度には,30ミリグラム程度の岩石試料に含まれる14希土類元素を約3%の誤差内で定量できることが明らかとなった。しかし,砕屑岩に頻繁に含まれる始生代の砕屑粒子のジルコンやモナザイトは,従来の酸分解法では溶解し難いことが報告されている。そこで,より再現性の良い効率的な分解法を検討するために,花崗岩試料を用いて,(1)マイクロウェーブ分解装置を用いたフッ酸分解,(2)オープンビーカーによるフッ酸分解,(3)白金坩堝を用いた炭酸溶解の3種類の分解法の検討を行った。その結果,(1)および(2)の方法では,軽希土類元素が約70%,重希土類元素が約50%しか回収されず,(3)の炭酸溶融が不可欠であることが明らかとなった。すなわち,従来のフッ酸分解法では,ジルコンやモナザイトなどの難溶解性の鉱物が解けないことを示している。
上記の炭酸溶融法により,四万十帯に含まれる堆積岩(頁岩・チャート)の希土類元素の分析を行った。この堆積岩中には,複数回の地質イベントによってリサイクルした始生代の砕屑粒子が含まれる可能性があるからである。そこで,全岩による希土類元素の分析を通して,始生代砕屑粒子の存在の可能性を検討した。しかし,約100試料の分析を行ったが,ジルコンやモナザイトの存在を明らかに示すようなものは発見されなかった。次年度は,四万十帯の試料よりも粗粒な西南日本内帯の砕屑岩を分析し,始生代砕屑粒子の存在を明らかにする予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Suzuki,K.: "An 85±5 Ma CHIME age for the Agigawa welded tuff sheel in the oldest volcanic sepuence of the Nohi Rhyolite,central Japan" Jour.Earth Planet.Sci.,Nagoya Univ.45. 17-27 (1998)

  • [文献書誌] Yamamoto,K.: "A possible mechanism of rhythmic alternation of bedded cherts revealed by their chemical composition" Jour.Earth Planet.Sci.,Nagoya Univ.45. 29-39 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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