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1997 年度 実績報告書

下部マレトルにおける相平衡と元素分配の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09304051
研究種目

基盤研究(A)

研究機関東北大学

研究代表者

大谷 栄治  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60136306)

研究分担者 鈴木 昭夫  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20281975)
キーワード焼結体ダイヤモンド / 含水鉱物 / 下部マントル / 含水G相 / 融解温度 / コマチアイト / クラトニックペリドタイト / 初期地球
研究概要

本年度においては、焼結体ダイヤモンド製のアンビルを用いて、圧力を発生するための予備実験を開始した。新たに導入した700トンキュービック高圧装置および研究室に既存の高圧装置を用いて圧力発生実験を行い約28GPaまでの圧力の発生に成功した。
このシステムを用いて,MgSiO3-10%H2O及びMg2SiO4-5%H2O及びMg2SiO4-10%H2O系における含水鉱物の安定領域を明らかにした。この研究によって、マントルの遷移層と下部マントル最上部ではスーパーハイドラスB相と含水G相が水の貯蔵物質として有力であることを明らかにした。また、これらの鉱物の安定領域の温度圧力組成(Mg/Si比、水の量)依存性を明らかにした。
また、水の融解に体する影響を明らかにし、初期地球に生成したコマチアイトの成因を解明するために、地球深部200kmに相当する圧力において無水のカンラン岩およびカンラン岩+水系の溶融関係を明らかにすた。この実験によって、約1%程度の少量の水が存在した場合、コマチアイトマグマを生成する温度が150C程度低くなることが明らかになった。また、水を含んだ初期のマントルの融解にともなう残留固相がクラトンの下部の特異なマントル物質(ハルツバ-ジャイト質のクラトニックペリドタイト)である可能性を指摘した。これらの結果は初期の地球にはこれまで考えられていた以上に水が多く存在したことを示唆している。また、水の存在下では融解温度が低下する。したがって、水の存在を考慮すると初期地球の温度はこれまで考えられていたよりも低温であった可能性を指摘した。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] E.Ohtani, H.Yurimoto, & si soto: "The element partitianing between metallic liguid,silicate liguid,and lower mantle minerels : Implicstions for the core formation of the Earth" Phys.Earth Planet.Inter.100. 97-114 (1997)

  • [文献書誌] E.Ohtani, H.Mizobata, et al.: "A new Lyarous silicate,a water reservoir in the apper pont of the lower mantle" Geophys.Res.Lett.24. 1047-1050 (1997)

  • [文献書誌] Y.Kudoh, T.Nagase, H.Mizobata, E.Othani: "Struature and crystcl chemistry of phase G,a new hydrous magnesiom silicate synthesijed at 22GPa,and 1050℃" Geophys.Res.Lett.24. 1051-1054 (1997)

  • [文献書誌] P.Courtial, E.Ohtani, DB・Dinyevell: "High-temperature demsities of some mantle melts" Geochim.Cosmochim.Acta.61. 3111-3119 (1997)

  • [文献書誌] E.Ohtani, H.Mizobata et al.: "Reply for comment by LG Liu T.Infune" Geophys.Res.Lett.(in press). (1998)

  • [文献書誌] T.Kubo, E.Ohtani, et al.: "Effect of water on the α-β fransformation kimetics in San Carlos alivire and rheelong of wadsleyite" Geophys.Res.Lett.(in press). (1998)

  • [文献書誌] E.Ohtani, A.Suzuki, T.Kato: "Proceedings for the US-Japan seminar on High Pressure Research Edited by MHMayhnani and T.Yagi" American Geophsical Union(in press), (1998)

  • [文献書誌] E.Ohtani & T.J.Ahrens: "Physicel and Chemical eoolutim of the Earth" Elsevier publisher, 213 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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