研究課題/領域番号 |
09304068
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
木村 啓作 姫路工業大学, 理学部, 教授 (70106160)
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研究分担者 |
井田 隆 名古屋工業大学, セラミックス研究所, 助教授 (80232388)
石井 靖 中央大学, 理学部, 教授 (60143541)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | ナノ粒子 / コロイド / 金微粒子 / 表面修飾粒子 / 超微粒子分散液 |
研究概要 |
昨年度までに高密度のナノ粒子コロイド分散液から粒子を石英基板や炭素基板上へ展開し、形成された膜の構造を既設設備品である走査型トンネル/原子間力顕微鏡を用いて観察してきた。本年度においては作成法から明らかなように1個づつ粒子のサイズ測定と、それからなる粒子集積膜の測定とが重要な実験課題である。特に金ナノ粒子集積膜の構築に力を入れた。 金ナノコロイドはこれまでの物理的な方法に加えてコロイド化学的な手法を試みた。チオールを成長抑制材として用いると最小1nmサイズの粒子が生成されることが分かった。10nmより大きな金粒子は有機物による還元法によってサイズ分布15%程度の粒子の作成に成功した。またこの粒子の表面をチオールで修飾しその表面状態を決定した。結晶化制御の問題点はその凝集過程を外部変数を用いてどの程度制御できるかである。このために物理的な製法によるmgオーダーの粒子量からgオーダーへの量産に挑戦することを昨年度予定していた。これはチオール修飾法によってほぼ達成されたと考えている。大量の出発粒子を確保することによって上記の3次元粒子結晶の作成にも挑戦できる状態になった。年度末になって蒸気拡散法による結晶成長に挑戦した。制御パラメータは水-有機溶媒の混合比、有機溶媒の種類(メタノール、エタノール、2-プロパノール)、水溶液中の塩濃度、塩の種類(硫安、塩安)、溶媒温度である。沢山のパラメータを振らなければならないためタンパク質結晶化で用いられているマイクロプレート法によって現在まで数百種類の結晶化を試みた。最終的には目的のX線構造解析用の大きな結晶は得られていない。 サイズ分別クロマトグラフィーによるサイズ制御により3次元的な粒子結晶の作成、並びに上記基板上のナノ粒子結晶の作成が大きな目標として将来に残された。
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