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1997 年度 実績報告書

植物生態学の新しい統合に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09304073
研究種目

基盤研究(A)

研究機関京都大学

研究代表者

菊沢 喜八郎  京都大学, 生態学研究センター, 教授 (50271599)

研究分担者 梅木 清  北海道立林業試験場, 研究職員
大沢 晃  龍谷大学, 国際文化学部, 助教授
高田 荘則  北海道大学, 国際文化学部, 助教授 (80206755)
浅野 透  京都大学, 生態学研究センター, 教授 (00281105)
キーワード密度-バイオマスの関係 / 積算本数-積算サイズとの関係 / バイオマスと本数の変化 / 1方向競争の仮定 / 個体生長式 / 自己間引き線
研究概要

今年度は先ず植物集団間で成り立つ、密度-バイオマス間の関係と、植物集団内で成り立つ積算本数-積算サイズとの関係が、1方向競争の仮定のもとでは同一となることを論証するとともに、アロメトリーおよび物質密度の概念を導入することにより、時間方向への個体サイズの変化式を導き、そこから自己間引き線を導出した。
1方向競争すなわち植物は自分より大きい個体にのみ影響を受け、より小さい個体のみに影響を与えるということを、仮定として承認すると、スタンドのバイオマスと本数との間に成立する1/y=B/ρ+A(1)の逆数関係と、スタンド内で積算した積算サイズYと積算本数Nとの間の関係は全く同一となり、1/Y=B/N+A(2)が成り立つはずである。すでにHozumietal(1968)によって、この関係は独立に知られていて多くの森林において成立することが経験的に認められている。
スタンドの構造が(2)式で表され、そのパラメーターが時間とともに変化するとき、スタンドのバイオマスと本数の変化を考える。いま時間とともにスタンド内の個体の順位は変化しないとする。(2)式を微分することによりスタンドを構成する個体のサイズW(t)をスタンド内の大個体からの順位(N)の関数として導いたW(t)/[A(t)N+B(t)]^2。この式を時間方向に微分し個体の成長式を得る。個体生長式においてdw/dt=0になれば個体は死亡するものとする。dw/dt=0となる本数と積算サイズが自己間引き線を与える。得られた自己間引き線はY_O=K_4N_O^<(-1/(β-1))>となり、よく知られた3/2乗線をも内包するより包括的な式である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Sakai,S., Kikuzawa,K. & Umeki,K.: "Evolutionarily stable resource allocation for production of wind-dispersed seeds." Evolutionary Ecology. (in press). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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