研究課題/領域番号 |
09304076
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
吉永 光一 静岡大学, 理学部, 教授 (70021954)
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研究分担者 |
長谷部 光泰 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (40237996)
門脇 光一 農林水産省, 農業生物資源研究所, 農林水産技官
伊藤 元巳 千葉大学, 理学部, 助教授 (00193524)
植田 邦彦 金沢大学, 理学部, 教授 (60184925)
山田 恭司 富山大学, 理学部, 教授 (70200714)
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キーワード | RNAエディティング / 植物進化 / 分子系統樹 |
研究概要 |
1.シャジクモ類の葉緑体。ニテラのrbcLmRNAを分析したが、エディティングを検出することができなかった。このことは水性植物ではエディティングはおこなわれていないとする従来の説を支持する。 2.コケ植物の葉緑体。ホウライツノゴケのatpBmRNAでは29ヶ所のエディティングがあり、全てのエディティング部位に相補的な配列が同じmRNA中に見つかった。相補鎖との二本鎖構造の中では、エディットされる塩基のみミスペアリングで、エディット後は正常なワトソン・クリック型の塩基対合を取りうることから、エディティング酵素はミスペアリングの部位を認識してエディティングをするという仮説を提唱した。 3.小葉類の葉緑体。ヒカゲノカズラのrbcLmRNAを分析したが、RNAエディティングは検出されなかった。別種のヒカゲノカズラでは同じmRNAに3ヶ所のエディティングが報告されているので、近縁の種間でもエディティングのあるものとないものがあることが再確認された。 4.植物ミトコンドリア。陸上植物で唯一RNAエディティングが報告されていない葉状性苔類ゼニゴケ亜網からジンガサゴケ科2属、ジャゴケ科1属、ミカズキゼニゴケ科1属、ジンチョウゴケ科1属、ゼニゴケ科1属、エグゾルモテカ科1属、ウキゴケ科1属、イチョウウキゴケ科1属を選択し、cox3遺伝子のRNAでエディティングを検証している。これまで、ウキゴケ科Riccia bifurcaにはRNAエディティングが見られないことがわかった。 5.葉緑体DNAの18遺伝子において既知の配列を用いて系統解析を行った結果、6遺伝子において小葉類を中心にRNAエディティングの可能性が指摘された。
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