研究概要 |
最短光パルスのパルス幅は4.5フェムト秒で、近赤外では光のわずか2サイクルである。可視〜近赤外のパルスを用いるかぎり原理的限界に近い。更なる短パルス化のためには、短波長が必要であり、中でも高次高調波は有力候補である。ところがパルス幅の測定には非線形効果を必要とするが極端紫外域ではいまだ観測されていない。この研究ではまず、高次高調波の高出力化を試み、従来に比べ数ケタ改善を行った。例えばチタンサファイアレーザーの9次高調波(89nm)において、13nJであった。この光を用いてHeおよびArの2光子吸収を初めて観測した。 2ビームに分けた9次高調波をパルスガスジェットに集光し、相互の遅延に変化させHe,Arイオンを測ることにより自己相関を測定した。この結果極端紫外では最短の27fsを得た。この結果は既にOptics Lettersに掲載され、高い評価を受け、今年のレーザーとエレクトロオプテックス国際会議(CLEO'98)に招待された。 基本波のパルス幅34fsに対し9次高調波の27fsは予想より長過ぎるため、理論的解析を行った結果レーザーの集光強度に対するパルス幅依存性が明かになった。今後最適な強度での実験とあらたに開発中のkHz,TW級レーザー(パルス幅10fs)を用い、データの高速処理を行うことによりアト秒パルスをめざし準備している。
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