研究概要 |
本研究は,光シリアル情報処理と光並列情報処理との間の情報の次元変換を実現する新しいインターフェースとして時空間光情報変換技術を提案・検討を目的とする。本年度の研究により得られた成果・知見は以下の通りである。 1. 本研究では時空間光情報処理における基本処理のうち,超高速時間→2次元空間光情報変換を実現するシステムの検討を行った。時間→2次元空間光情報変換の処理は,時間信号の時間と周波数の変調の様子を超高速に計測することと等価である。そこで,空間領域の光情報処理の特性を活かすことにより,並列に時間信号の時間と周波数の変調の様子を計測するシステムを提案した。 2. SHG結晶を用いた時空間変換システムと空間領域のフィルタリングシステムによる時間一周波数変換システムとから構成される超高速時間→2次元空間光情報変換システムの試作を行った。 3. 提案する超高速時間→2次元空間光情報変換の原理を確認するために,整形したパルス信号を入力する実験を行った。Ti:Sapphireレーザから出た繰り返し82(MHz),パルス幅60(fs)の超短TL光パルスをパルス整形システムを介して変調し,入力信号とする。文字画像が時間と周波数の関係として得られるようにパルス整形した変調パルスを入力し,その時間と周波数の関係として,文字画像を出力することに成功した。このことにより,提案する方法を用いて,時間→2次元空間光情報変換が確かに実現できることが確認できた。
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