研究概要 |
1.「不整形砥石」によるボールめねじの創成シミュレーションがなされ、条件によっては整形砥石によるよりも高い精度が得られることが確認された。 ここで開発されたシミュレーション法は従来とは異なり、ボールねじ(ボールねじ軸)とボールめねじ(ボールナット)を区別することなく創成シミュレーションが可能な画期的な方法である。 2.不整形砥石の砥石形状測定をオンマシン非接触で行うための装置から出力される、不鮮明なデータを鮮明化するための「後処理ソフト」の開発がなされ、基本的な方策がほぼ確定したが、完成には至っていない。これは今後の大きなテーとして発展する可能性がある。 3.上記2において、測定器の特性重み関数が求められ、標準偏差約0.09mmのガウス関数であることがほぼ確定された。 4.データの鮮明度を計るために、「12-88不鮮明幅」と名付けた新たなパラメータw_<12-88>が開発・導入された.これはステップ応答において,ステップ高さの12%の高さを与える最も小さい横位置の値と,ステップ高さの88%の高さを与える最も大きい横位置の値の間の幅を以って与えるものである。 5.上記4の「12-88不鮮明幅」による判定で、測定データにおけるw_<12-88>=0.22mmを鮮明化によってほぼ1/4のw_<12-88>=0.016mmに改善することに成功した。
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