研究課題/領域番号 |
09305022
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
横尾 邦義 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (60005428)
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研究分担者 |
佐藤 信之 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (10178759)
嶋脇 秀隆 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (80241587)
石塚 浩 福岡工業大学, 工学部, 教授 (50015517)
三村 秀典 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (90144055)
江上 典文 ATR環境適応通信研究所, 室長
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キーワード | 共鳴トンネル / 冷陰極 / MOS構造 / GaAs / AlAs / 量子井戸 / 単色電子源 |
研究概要 |
1.極薄酸化膜(6nm)と多結晶シリコンゲート電極を用い、各層の界面特性が原子層レベルの平坦性を持つ、金属-酸化膜-半導体(MOS)構造平面型トンネル冷陰極を製作した。このMOS冷陰極において、酸化膜とゲート電極の界面での電子波の干渉に伴うファウラ-ノルドハイム共鳴トンネル効果を見いだし、さらにファウラ-ノルドハイム共鳴トンネル電子の真空中への放射を世界に先駆けて見いだした。 2.GaAs/AlAs量子構造(単一量子井戸、2重量子井戸、非対称2重量子井戸等)を持つ平面型トンネル冷陰極をトランスファーマトリクス法を用いて設計した。また分子線エピタキシ-法による量子井戸の製作、素子製作技術等、GaAs/AlAs平面型共鳴トンネル冷陰極の製作プロセス技術の確立を行った。さらに、GaAs/AlAs平面型冷陰極の1次試作を行い、これら冷陰極において共鳴トンネル効果を観察すると共に、この構造では始めて真空中への電子放射を確認した。 3.電子エネルギー損失分光(EELS)装置を購入、改良し、冷陰極用の高分解能(10meV)電子エネルギー分析装置を製作した。 4.4重極レンズを用いた、冷陰極放射パターン測定技術を構築し、シリコン冷陰極アレイの面内計測を行った。その結果、個々のエミッタティップからの電子放射に差異があることが明らかになった。今後、放射ビームの空間的なプロファイル計測、エネルギー分布、ビームエミッタンス測定等を行う。
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