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1997 年度 実績報告書

障壁層制御による10K動作高集積化ジョセフソン接合素子に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09305026
研究種目

基盤研究(A)

研究機関名古屋大学

研究代表者

早川 尚夫  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60189636)

研究分担者 赤池 宏之  名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 助手 (20273287)
井上 真澄  名古屋大学, 工学研究科, 講師 (00203258)
藤巻 朗  名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (20183931)
キーワード10K動作 / 超伝導体 / NbN / ジョセフソン接合 / オーバーダンプ特性 / プラズマ窒化障壁 / 高臨界電流密度
研究概要

平成9年度は、下部NbN電極をプラズマ窒化して形成したNbNxを障壁層としたNbN/NbNx/NbNジョセフソン接合の作製についての検討を行った。本方法は、障壁層としてアモルファスNbNxを堆積させて作製した接合より、均一性及び再現性に優れた方法であると考えられる。集積回路応用を考えた場合、この点が極めて重要になる。実験としては、反応性dcマグネトロンスパッタリング法により成膜したNbN薄膜を上部及び下部電極にして接合を作製し、特性評価を行った。その結果、臨界電流密度Jcが20kA/cm^2から40kA/cm^2という高Jc接合が得られた。接合の高性能化を考えたとき、高いJcが不可欠になる。今回得られた結果は、Jc的には充分高く、満足いくものと思われる。一方、接合の電流-電圧特性におけるヒステリシスの大きさは、障壁形成時の窒素ガス圧に大きく依存することがわかった。窒素ガス圧を15mTorrと低くしたとき、接合は4.2Kにおいてヒステリシスの無いオバーダンプ特性を示し、ガス圧を高くしていくとヒステリシスのある特性を示した。臨界電流Icと常伝導抵抗Rnの積IcRnの値は、0.95mVと比較的高い値を示した。しかし、オーバーダンプ特性を示す接合は、再現性に乏しく、また、臨界電流の磁場依存性から障壁層がかなり不均一になっていることが推測された。それに対し、ヒステリシスのある接合は、再現性があり、また、障壁層が均一に形成されていることがわかった。さらに、この接合は、測定温度を高くしていくと、ヒステリシスが消え、オーバーダンプ特性となった。IcRn積は、8Kで0.85mVと充分高い値を示した。これらの結果から、10K動作を考えたとき、4.2Kでシステリシスのある接合が極めて有効であることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Akaike: "Overdamped NbN junctions with NbNx barriers formed by plasma nitridation." Applied Superconductivity. (印刷中). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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