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1998 年度 実績報告書

障壁層制御による10K動作高集積化ジョセフソン接合素子に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09305026
研究機関名古屋大学

研究代表者

早川 尚夫  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60189636)

研究分担者 赤池 宏之  名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 助手 (20273287)
井上 真澄  名古屋大学, 工学研究科, 講師 (00203258)
藤巻 朗  名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (20183931)
キーワードジョセフソン接合 / NbN / 10K動作 / オーバーダンプ型接合 / プラズマ窒化障壁 / 均一性 / 臨界電流密度 / 局在準位
研究概要

平成10年度は、下部NbN電極をプラズマ窒化して形成したNbNxを障壁層としたNbN/NbNx/NbNジョセフソン接合の10Kでの特性評価を基本にして、検討を行った。また、電極用NbNの成膜方法をdcスパッタリング法からrfスパッタリング法に変更した。これは、窒素とニオブとの反応を高めることができ、高い臨界温度TcをもっNbN薄膜を得られると期待されたからである。実際、最高でTc=15.3Kのものが得られ、dcスパッタリング法で成膜したものよりも良い結果が得られた。接合特性については、10Kで臨界電流密度Jc1.2kA/cm^2、IcRn積0.64mVというオーバーダンプ型接合が得られた。このIcRn積の値はかなり魅力的なものであり、本接合の潜在能力の高さを示すことができた。また、接合特性の均一性では、標準偏差1δが4.2Kで2.9%と比較的良好な結果を得ることができ、集積回路ヘの応用が可能であることがわかった。Jcの制御性については、プラズマ窒化条件を変えることで、0〜数10kA/cm^2程度まで得ることができた。しかし、Jcの変化に伴い、IcRn積も大きく変化してしまった。つまり、プラズマ窒化条件により、障壁層の電気的性質が大きく変化していることがわかった。接合の伝導機構については、ハイバイアス時の接合の電気的特性から、プラズマ窒化NbNx障壁層内の局在準位を介した伝導であることが推測された。このことから、先に述べた障壁層の電気的性質の変化は、局在準位密度の変化によるものと考えられた。接合特性は当然の事ながら、局在準位密度に大きく影響することが予想され、これをプラズマ窒化条件によりいかに制御するかが課題となることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Akaike: "Overdamped Niobium-nitride Junctions for 10K Operation" IEEE Transactions on Applied Super conductivity. (印刷中). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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