| 研究課題/領域番号 |
09305030
|
|---|
| 研究種目 |
基盤研究(A)
|
| 配分区分 | 補助金 |
|---|
| 応募区分 | 一般 |
|---|
| 研究分野 |
計測・制御工学
|
|---|
| 研究機関 | 東京大学 |
|---|
研究代表者 |
保立 和夫 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (60126159)
|
|---|
| 研究分担者 |
山下 真司 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40239968)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
| キーワード | リフレクトメトリ / 光トモグラフィー / コヒーレンス関数 / フォトニックセンシング / ブリルアン散乱 / スマート材料・構造 / 光ファイバネットワーク診断 / 分布型・多点型センシング |
|---|
| 研究概要 |
研究代表者の独自技術である「光波コヒーレンス関数の合成法」の精度向上を計るとともに、この技術を基にしてやはり代表者らが発明し、基盤技術を蓄積してきた複数の光機能システムの性能向上を計ることが、本研究の目的である。
光ファイバ加入者ネットワークの敷設・保守に際して重要となる5km以上遠方での異常点を数cmの空間分解能で認識できるリフレクトメトリシステムを2つ発明し、稼働させた。このような遠方での高分解能の達成は、他に例を見ない。また、偏波維持光ファイバ中での直交偏波モード間の結合を光ファイバに沿って分布測定することにより分布型光ファイバ荷重センサを構築する方法を発明し、実験的にその機能を検証した。空間分解能9mで約1kmの分布測定を可能にしたシステム、3角形コヒーレンス関数の合成による瞬時荷重位置判定システム、さらにデジタル的処理による位置精度向上手法を提案・実証した。自己診断機能を有する構造・材料(スマートストラクチャ・マテリアル)、および防犯システムに応用できる。本合成法により、光ファイバ干渉計センサを多重化する手法も提案・実証した。計算処理が不要で、機械的可動次元を低減した光トモグラフィシステムも発明し、実験結果を得た。また、機械的可動部分を皆無にする技術も提案し、基礎実験に成功している。さらに、複数反射面を有する光学媒体の各面の精度を個別に干渉縞解析できる手法も発明し、実験した。連続光を用いながら、光ファイバ中で誘導ブリルアン散乱を局在発生させ得るユニークな技術も発明した。光波コヒーレンス関数の合成により、対向伝搬するポンプ光とプローブ光の相関ピークを局在化させる。これにより、従来のパルス法の空間分解能限界を一桁半も凌ぐ6.5cmの空間分解能を有する光ファイバ分布歪センサを実現した。
これらの研究成果を蓄積することができ、本研究の目的を十分に達成し得たと考えている。
|
