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1999 年度 実績報告書

低温拡散接合法への分析電子顕微鏡によるアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 09305046
研究機関九州大学

研究代表者

大石 敬一郎  九州大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70294890)

研究分担者 根本 實  佐世保工業高等専門学校, 校長 (90005265)
堀田 善冶  九州大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20173643)
キーワード表面活性化接合法 / 拡散 / 金属間化合物 / 相成長 / 異相界面 / 組成分析 / アルミニウム合金 / 粒界拡散
研究概要

イオンビームにより接合表面をスパッタし,超高真空中において圧接する接合法(表面活性化接合法)を用いて,酸化や汚染のない面から構成させるNi系,A1系合金の拡散対を作製した.
まず,表面活性化接合法により作製したNi(γ相)とLi_2型金属間化合物Ni_3Al(γ'相)の拡散対における成長γ相の形態を調べ,接合界面をスパッタしない接合法の結果と比較し,相成長挙動に及ぼす接合表面クリーニングの影響について考察した。表面活性化接合法で作製した拡散対では,拡散熱処理によりγ'相側に成長するγ相の界面は接合界面に対して平滑になった.また,成長するγ相はγ相と同じ方位をもっていること,つまりエピタキシャル成長していることがわかった.これらの結果は表面スパッタ処理を施していない拡散対では確認されていないことから,移動するγ/γ'異相界面の形態および結晶方位関係には接合界面のクリーニングが関係すると考えられる.また,ECAP(Equal-Channel Angular Pressing)法により作製した超微細粒アルミニウムとAl-Mg合金の接合拡散対を用い,微細粒組織を有する金属中の拡散挙動を解析し,低温拡散対における結晶粒界拡散の寄与を検討した.Al合金の接合において表面を覆っている酸化膜が問題となるが,表面活性化接合法により250℃程度の温度で接合ができ,電子顕微鏡により界面観察を行ったところ酸化物や介在物もなく,比較的きれいな界面で接合していることがわかった.微細粒Al合金中におけるMgの相互拡散係数は粗大粒のものに比べて,大きくなっており,その差は特に低温度において顕著になる.また,微細粒材の活性化エネルギーは粗大粒材のおよそ3分の2と見積もられたことから,微細粒材では粒界拡散の寄与が大きいことがわかった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 堀田 善冶: "分析電子顕微鏡の拡散対研究への応用"電子顕微鏡. 34・1. 7-12 (1999)

  • [文献書誌] Z.Horita: "Chemical Composition Analysis for Interfaces by Analytical Electron Microscopy"9th Cimtec-world Forum on New Materials Symposium II-Surface & Near-Surface Amalysis. 71-82 (1999)

  • [文献書誌] K.Fujiwara: "Measuremeuts of Intrinsic Diffusion Coefficients"Proc.of Inter.Conf on Solid-Solid Plase tnans for Tions'99 (JIMIG-3),Fd by Koiwa etal.. 481-484 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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