研究課題/領域番号 |
09305053
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
舛岡 弘勝 広島大学, 工学部, 教授 (50034385)
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研究分担者 |
仲 崇立 広島大学, 工学部, 助手 (50274113)
佐藤 善之 広島大学, 工学部, 助手 (50243598)
滝嶌 繁樹 広島大学, 工学部, 助教授 (10188120)
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キーワード | 相平衡 / ガス溶解度 / ポリマー / 拡散係数 |
研究概要 |
本年度は、既存の装置を利用し研究対象となるポリマーに対するガスの溶解度測定を行った。さらに既存設備における測定温度範囲の制限を解消するために導入した、磁気浮遊型天秤を用いた溶解度測定装置の製作並びに本装置の検証実験を行った。 まず既存設備でポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリスチレン(PS)、中への窒素、二酸化炭素の溶解度を、ポリマーが溶融状態である温度160、180、200℃、圧力〜17MPaの範囲で測定を行った。この結果、両ガスの溶解度はPS、HDPE、PPの順に増加し、特にPPとHDPEに対する溶解度はほぼ同程度の値となることが明かとなった。また二酸化炭素の各ポリマーに対する溶解度は、温度の上昇と共に減少するが、窒素に関しては温度の上昇と共に増加した。特に窒素+PS系に関しては従来の当研究室での溶解度測定結果を用いて温度依存性を調べた結果、80℃に溶解度の極小値が存在することが明かとなった。また、窒素+PP系、窒素+HDPE系、二酸化炭素+HDPE系に関してはポリマー中のガス成分の拡散係数の測定を温度180℃で行った。この結果、拡散係数はガスの溶解度の上昇と共に僅かではあるが上昇することが明かとなった。 本年度導入した磁気浮遊型天秤に関しては、現在までにポリ酢酸ビニル中の二酸化炭素の溶解度測定を行い、文献値と良好に一致していることを確認した。現在、次年度に粘度測定を計画しているポリオレフィン中のガス溶解度測定を進めており、上述の溶解度測定結果とあわせて粘度測定装置の測定条件の設定に活用する。
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