研究課題/領域番号 |
09305061
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
土井 正男 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70087104)
|
研究分担者 |
石井 克哉 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (60134441)
杉原 正顯 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (80154483)
金田 行雄 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10107691)
谷口 貴志 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (60293669)
川勝 年洋 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (20214596)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
キーワード | 階層的シミュレーション / メソ構造形成 / メソ分子動力学 / 粗視化モデル |
研究概要 |
本研究の目的は高分子材料のミクロ構造とマクロ物性を結びつけ、材料設計を支援する計算機シミュレーション技術を作ることである。そのためには空間的にはnm-cm,時間的にはpsec-secにわたる極めて広い時空間を扱わなければならない。このような広い時空は単一のシミュレーションプログラムでは扱うことができない。そこで我々は階層的なシミュレーションという新しい手法を提案し、(1)各階層の高分子の運動を記述する新しいモデルおよび理論の研究(2)理論に基づいた汎用のシミュレーションプログラムの実現(3)それらシミュレーションプログラムを統合的に動かすプラットフォームの構築という3つの目標を目指して研究を行ってきた。 (1)理論面では、絡み合い高分子の運動を記述する新しいモデル、双対スリップリンク模型を考案し、高分子の粘弾性を精度良く予測することができることを示した。また、平均場近似を用いて、高分子の組織構造を計算する新しい手法を提案した。 (2)プログラムの実装での面では、(2.1)双対スリップリンク模型に基づく粘弾性予測システム、(2.2)平均場理論に基づいて、ブロック共重合体や高分子ブレンドの相分離現象や界面現象をシミュレーションするシステム(2.3)拡散方程式、流体方程式、電磁場方程式などさまざまな連続場の方程式を組み合わせて解くことのできる汎用の連続場シミュレータのプロトタイプを実現した。 (3)さらにこれらのシミュレーションプログラムを統合的に動かすため、さまざまなシミュレータのデータ入出力部や画面表示部を統合させる環境(プラットフォーム)の基本設計を行い、プロトタイプを実現した。 これらの成果により、階層的シミュレーションのプロトタイプシステムができ応用への見通しが立った。
|