研究課題/領域番号 |
09305065
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大坪 英臣 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20011132)
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研究分担者 |
鈴木 克幸 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (10235939)
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キーワード | マニフォ〜ルド法 / 有限被覆法 / 有限要素法 / ボクセル解析 / 3次元ソリッド / 剛性マトリックス / 構造解析 |
研究概要 |
マニフォ〜ルド法に基づいた有限被覆法の特徴的な考え方は、「近似関数の定義される数学的な部分領域」と「支配方程式が満たされるべき物理的な部分領域」を別々にとらえることにある。すなわち、物体形状とは無関係に数学的な関数領域である「被覆」を設定できるため、どんな複雑な形状をしている物体でも規則的な形状の被覆を設定することで解析が可能となる。離散化の概念自体は従来の有限要素法と同様であり、数学的な部分領域である被覆によって変位を離散化した後、支配方程式の弱形式に代入して物体の存在する領域で積分を行なった。物理的な領域と近似関数を定義する数学被覆を別個に定義することのできるマニフォ〜ルド法に、規則的な正方形(立法体)の互いに重なりあう被覆を導入することでボクセル解析との親和性を図った。重み関数として、一次関数では近似関数の一次独立性に問題が生じる事を指摘し、関数の一次独立性を保つための数学的な十分条件を呈示した。より低次の関数で一次独立性を満たす関数として、部分2次関数を示す事を可能にした。さらに、3次元ソリッドに対して形状ボクセルを用いた剛性マトリックスの積分方法、境界条件の評価方法を示した。有限被覆法は、容易に近似関数の次数を上げることによって精度コントロ〜ルができる。また、近似関数は「被覆毎」に任意に設定する事ができ、誤差が大きな箇所に局所的に高次被覆を設定することで、効率的に高精度の解が得られた。これは解の精度コントロ〜ルが行なえなかった従来のボクセル解析の問題点を克服するものであり、さらに計算後の誤差評価の後、高次被覆の再配置を自動化することで、ボクセル解析にアダプテイブ法的な手法を導入することも可能になる。
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