研究課題/領域番号 |
09305066
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 宏一郎 東京大学, 工学系研究科, 教授 (90010694)
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研究分担者 |
岡 徳昭 東京大学, 工学系研究科, 助手 (80010891)
鈴木 英之 東京大学, 工学系研究科, 助教授 (00196859)
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キーワード | 遠隔組立 / 未知外乱 / 学習制御 / 構造制御 / 柔軟構造物 / 超音波位置計測 / 設置組立 / 大水深 |
研究概要 |
本研究では、水中というさまざまな外乱の存在する環境中において、弾性挙動を抑制しつつ柔軟な構造物をあらかじめ定められた軌道に沿って運び、高い精度でドッキング、結合する技術の開発を行うことを目標とした。この技術は、海洋の資源開発などで用いられる機器や構造物を、大水深において遠隔操作で自動的に設置・建設するための基本技術である。 水中で柔軟構造物をあらかじめ定められた軌道に沿って運動させる問題は、剛体運動と構造物の弾性応答が連成した無限自由度系の制御問題である。さらに、構造物に加わる流体力学的外乱は相対的に大きく本質的に非線形であるなど、水中構造物特有の問題のため制御のロバスト性の確保が必要となる。このような問題に対して、限られた数のアクチュエータで、全体的にバランスの取れた安定で応答特性のよい制御系を開発しなければならない。 本研究では軌道を繰り返し追従する過程で、定常あるいは準定常な流れによる外乱を学習する学習型フィードフォワード制御を開発し、これにフィードバック制御と組み合わせることにより、剛体運動と弾性応答が連成した系を安定的に軌道追従させ、目標に高い精度でドッキングさせる制御手法の定式化を行った。定式化した制御手法についてはシミュレーション計算を実施し、手法の有効性を確認した。また、大型の構造物を想定した制御実験用の小型弾性模型の開発を行うとともに、弾性変形計測用の高精度の超音波位置センサーを設計・製作した。水槽実験により、構造物の代表寸法の500分の1程度の精度でドッキング可能なことを実証し、所期の性能を達成することができた。
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