研究課題/領域番号 |
09305067
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
海洋工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小寺山 亘 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (80038562)
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研究分担者 |
梶原 宏之 九州大学, 工学研究科, 教授 (30114862)
柏木 正 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (00161026)
中村 昌彦 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (40155859)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 広域海洋資源探査艇 / 曳航・自航両用型 / 自律性 |
研究概要 |
海底鉱物資源や生物資源等の広域調査のためには広い海域を効率よく探査することが必要であり、機動性と母船の操縦の容易さなどの点で曳航式の潜水艇が有利である。しかし、探査の対象物や目標を発見した後に写真撮影やサンプル採取等の詳細な観測・計測を行うためには、目標物に対して位置を制御できる自航型潜水艇の機能が必要となる。従って、次世代の広域海洋資源探査艇は曳航型・自航型の両用型であり、またオペレーターの負担を減らすためには可能な限り自律性を持つものが望ましい。 本研究ではこれらの要求を満たすようなビークルのための制御システムの研究を行った、。曳航式と自航式両用型のROVが従来開発されなかった理由は、曳航式と自航式ではその流体力学的特性が非常に異なるためである。すなわち、曳航式は高速で移動し、曳航索および曳航体に加わる流体力が極めて大きいために、剥離渦等による不安定運動が生じた場合に、これを制御によって抑制することが困難である。従って、曳航式の場合には艇の形状は、流体力学的安定性を重視して設計される。一方、自航式の場合には低速で移動するために流体力が小さい。また、その運動も精密な制御を必要とするために、艇の形は流体力学的・運動学的に適度に不安定で制御効果が表れやすいような形状を選ぶ。この様に2つのタイプはその目的に応じて形状が大きく異なる。従って、両用型の探査ロボットを制作することはかなり困難が予想されるが、広域海底探査艇に対する社会的需要は資源開発等との関連で増大している。両用型を目指す上で生じる問題は制御方法を工夫することで解決が可能である。 本研究では広域の海底探査を行うために曳航・自航両者の特徴を供え、かつ自律性の高い探査ロボットについて実験・理論の両面から研究を行った。模型実験を行い、実機の精密な数学モデルを作成した後にLQI(linear quadratic with integral)制御理論を用いてコントローラーを設計し、実海域での運用実験も行った。
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