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1998 年度 実績報告書

バラ科果樹のシンク・ソース機能の向上のための分子生物学的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 09306002
研究種目

基盤研究(A)

研究機関名古屋大学

研究代表者

山木 昭平  名古屋大学, 農学部, 教授 (70210341)

研究分担者 白武 勝裕  名古屋大学, 農学部, 助手 (90303586)
金山 喜則  東北大学, 農学部, 助教授 (10233868)
キーワードcDNAクローン / 液胞 / ソルビトール / ソルビトール脱水素酵素 / ソルビトール-6-リン酸脱水素酵素 / スクロース合成酵素 / V型H^+-ATPase / V型H^+-ピロホスファターゼ
研究概要

*バラ科果実の転流糖であるソルビトールを合成するソルビトール-6-リン酸脱水素酵素は、リンゴ、モモでは葉に存在したが、ビワでは果実にも存在し、成熟と共に顕著な活性増加を示した。このことよりソルビトール代謝についての新しい知見を提供することが出来た。
*アンロードしたソルビトールを他の糖に変換するのに重要な酵素であるソルビトール脱水素酵素(NAD-SDH)のcDNAをモモ及びビワ果実から単離し、リンゴ果実のものと比較するとホモロジーが低かった。モモ果実では本酵素の活性が検知出来ないのはこのホモロジーの低さに基づく可能性を示唆した。一方、リンゴ果実においては、本酵素活性の変動をそのタンパク質及びmRNAレベルで検討した結果、その活性が遺伝子発現レベルで調節されていることを明らかにした。さらに、ニホンナシ果実を用いた実験から、本酵素活性がソルビトールなどの糖あるいはインドール酢酸によって顕著に増加することを明らかにした。
*スクロース合成酵素について、未熟果で発現するアイソザイムについても精製することが出来、その酵素学的性質を解析した。さらに、別のアイソザイムの存在を明らかにし、現在精製中である。
*セイヨウナシ果実よりトノプラスト小胞を調製し、液胞膜に由来した数種のタンパク質を検知した。それらのアミノ酸配列によるホモロジーから輸送担体の単離及びカタログ化を進めている。
*セイヨウナシ果実のトノプラスト小胞よりH^+-ピロホスファターゼを精製し、そのcDNAクローンを単離した。そして、果実の生長・成熟に伴うタンパク質及びmRNAレベルでの発現を検討したところ、この活性が必ずしも遺伝子発現レベルで調節されていないことを明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Shiratake,K.: "Changes in tonoplast protein and density with the development of pear fruit." Physiol.Plant.103. 312-319 (1998)

  • [文献書誌] Yamada,K.: "Cloning of NAD-dependent sorbitol dehydrogenase from apple fruit and gene expression." Plant Cell Physiol.39・12. 1375-1379 (1998)

  • [文献書誌] Sakanishi,K.: "Expression of the gene for NADP-dependent sorbitol-6-phosphate dehydrogen ase in peach leaves of verious developmental stages." Plant Cell Physiol.39・12. 1372-1374 (1998)

  • [文献書誌] Suzuki,Y.: "Vacuolar H^+-pyrophosphatase purified from pear fruit." Phytochem.50・4. 535-539 (1999)

  • [文献書誌] Yamada,K.: "Identification and cDNA cloning of a protein abundantly expressed during apple fruit development." Plant Cell Physiol.40・2. 198-204 (1999)

  • [文献書誌] 棚瀬幸司: "ニホンナシ果実の生長に伴うスクロース合成酵素アイソザイムの変動." 園芸学会雑誌. 67・別2. 217 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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