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1997 年度 実績報告書

塩基性線維芽細胞増殖因子の骨形成および骨吸収促進作用についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 09307033
研究種目

基盤研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

川口 浩  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (40282660)

研究分担者 黒川 高秀  東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (90010298)
福井 尚志  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (10251258)
織田 弘美  東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (60101698)
中村 耕三  東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (60126133)
キーワード慢性関節リウマチ / 塩基性線維芽細胞増殖因子 / 骨折 / 骨代謝 / 成長因子 / サイトカイン
研究概要

1.Basic fibroblast growth factor(bFGF)の慢性関節リウマチ(RA)における関節破壊への関与
現在までに、RAの関節破壊に対する関節液中のbFGFの関与を検討した。RA患者59例、対照として変形性膝関節症(OA)患者37例の膝関節液を採取した。RA患者については、Larsen分類でgrade1〜3の、関節周囲骨破壊が軽度であるRA患者(mild RA)30例、grade4,5の骨破壊が高度であるRA患者(severe RA)8例の2群に分けて検討した。各群の関節中の、tumor necrosis factor-α(TNF-α),interleukin-1(IL-1),IL-6,solubleI L-6 receptor(sIL-6R),bFGFの濃度をELISA法を用いて測定した。また、希釈した膝関節液を、培養新生児マウス頭蓋骨からの^<45>Ca遊離系、および共存培養における破骨細胞様細胞形成系に加えて、その骨吸収活性を測定した。その結果、測定したすべてのサイトカイン濃度は、RA関節液ではOA関節液よりも有意に高かったが、この中で関節破壊の程度と相関しているのはbFGF濃度だけであった。Severe RA由来の関節液は、mild RAおよびOA由来の関節液に比べて強力な骨吸収活性を示し(P<0.01)、この活性は抗bFGF抗体を加えることによって有意に抑制された。以上の結果より、RA関節における関節破壊に関節液中のbFGFによる骨吸収促進作用が関与している可能性が示された。ここまでの結果は、英文雑誌Arthritis & Rheumatismに現在投稿中である。
2.類人猿におけるbFGFの骨形成促進作用
現在までに、パイロットスタディーによって骨折モデルの作製を完了した。尺骨の骨幹部骨折に髄内釘を刺入したモデルを用いて、サルの数が揃い次第、本実験を移ることを予定している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 川口浩: "骨吸収とサイトカイン" Osteoporosis Japan. 5・1. 9-15 (1997)

  • [文献書誌] 川口浩: "FGFsと骨代謝" CLINICAL CALCIUM. 64・3. 2008-2015 (1997)

  • [文献書誌] 川口浩: "骨折治癒に関する最近の基礎知識" CLINICAL CALCIUM. 66・6. 593-603 (1997)

  • [文献書誌] 川口浩: "Basic Fibroblast Growth Factorの骨形成促進作用と骨代謝調節メロニズム" 骨・関節・靱帯. 10・6. 727-734 (1997)

  • [文献書誌] 川口浩: "線維芽細胞増殖因子-FGF" 臨床整形外科. 32・8. 912-913 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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