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1998 年度 実績報告書

脊髄後角細胞における痛覚情報伝達機序の解明:細胞内カルシウムイオンおよび細胞内電位変化の定量的評価

研究課題

研究課題/領域番号 09307037
研究種目

基盤研究(A)

研究機関札幌医科大学

研究代表者

並木 昭義  札幌医科大学, 医学部, 教授 (00136954)

研究分担者 表 圭一  札幌医科大学, 医学部, 講師 (60185676)
キーワード脊髄 / 疼痛 / 細胞内カルシウム / グルタミン酸
研究概要

ラット脊髄スライス標本における細胞内カルシウムイオン濃度測定を施行した.病的疼痛モデルとして,坐骨神経切断または坐骨神経結紮による末梢神経損傷モデルおよび後ろ足片側へのカラギーナン皮下注入により作製する末梢炎症性疼痛モデルを用いた.それらの完成されたモデルにおける腰部脊髄スライスの脊髄後角第II層,第IIIおよび IV層,第V層における細胞内カルシウムイオン濃度を検討した.末梢神経損傷モデルでは,患側第V層におけるカルシウムイオン濃度は,健側に比べ,有意に高い濃度であることが明らかにされた.また,末梢炎症性疼痛モデルでは,患側第IIIおよびIV層,第Vにおけるカルシウムイオン濃度が健側に比べ有意に上昇していることが明らかとなった.現在,これらの脊髄スライスにおける興奮性アミノ酸であるグルタミン酸の灌流による細胞内カルシウムイオン濃度の変化を患側および健側にて比較検討を行っている.その結果,神経損傷側または炎症側の脊髄後角内細胞群は,グルタミン酸負荷により細胞内カルシウムイオン濃度が健側に比較して有意に上昇することが明らかになりつつある.
引き続き,カルシウムイオン濃度上昇の分布の細かい分析を行うとともに,これら病的疼痛状態において重要とされている情報伝達物質であるプロスタグランジンE2の環流による影響の検討を加える.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Omote K: "Formalin-induced release of excitatory amino acids in the skin of the rat hindpaw." Brain Research. 787. 161-164 (1998)

  • [文献書誌] Omote K: "Formalin-induced nociception adiratos a monoaminergic descending inhibority system." Brain Research. 814. 194-198 (1998)

  • [文献書誌] Kawamata T: "Premedication with oral dextromethorphan reduces postoperative pain following tonsillectomy" Anesthesia and Analgesia. 86. 594-597 (1998)

  • [文献書誌] Omote K: "Are intrinsic inhibitory systems activated or inhibited in pathological pain state" Behavioral Brain Science. 20. 461-462 (1997)

  • [文献書誌] Kawamata T: "Antinociceptive interaction of infrathecal α_2-adrenergic agonists tizanidine and clonic with lidocaine in cats." Anesthesiology. 98. 436-448 (1997)

  • [文献書誌] Namiki A: "The 10th Asean Congress of Anesthesiologists" International Proceeding Division, (1997)

  • [文献書誌] 表圭一、並木昭義: "帯状疱疹の診断と治療" 真興交易医書出版部, 264 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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