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1998 年度 実績報告書

蝸牛循環障害におけるフリーラジカルの関与について

研究課題

研究課題/領域番号 09307039
研究種目

基盤研究(A)

研究機関筑波大学

研究代表者

草刈 潤  筑波大学, 臨床医学系, 教授 (00004705)

研究分担者 瀬成田 雅光  筑波大学, 臨床医学系, 講師 (60282357)
和田 哲郎  筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10282360)
伊東 善哉  筑波大学, 臨床医学系, 講師 (20241812)
原 晃  筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (10156474)
キーワード蝸牛一過性アノキシア / フリーラジカル / 蝸牛神経複合活動電位 / NOS阻害剤 / NMDA受容体拮抗剤 / PARS抑制剤 / A1アデノシン受容体作動薬 / Mn-SOD
研究概要

1. 蝸牛一過性アノキシアのモデル動物の作製:モルモットに5〜60分間の一過性アノキシアを作製し,アノキシア前後の蝸牛神経複合活動電位(CAP)の変化を調べ,アノキシア持続時間15分以上の時には血流再開後に明らかな不可逆的変化(CAP閾値上昇)を認めさらにマンニトールがこの障害を軽減することを明らかにした(前年度の研究)。(Hear Res 126:28〜36,1998に報告)
2. 蝸牛一過性アノキシアに対する各種薬剤の保護効果について:上記の結果に基づき,モルモットに15,30および60分の一過性アノキシアを負荷し,下記の各種薬剤投与時のCAP閾値の変化をコントロール値と比較・検討した。
(1) 一酸化窒素合成酵素(NOS)抑制剤:N^ω-nitro-L-arginineをアノキシア1時間前に投与すると,15〜30分のアノキシアではアノキシア後のCAP閾値上昇はコントロール動物に比べ有意に軽減しておりNOが障害に関与していることを明らかにした。(日耳鼻総会1998およびCollegium ORLAS1998(Copenhagen)で発表,Acta Otolaryngolで印刷中)
(2) N-methyl-D-aspartate(NMDA)受容体の拮抗剤:3種の拮抗剤(ケタミン,デキストロメトルファン,MK-801)を投与した。前2者では15および30分アノキシア群で有意な保護作用が認められたが,MK-801では効果はなかった。脳虚血における報告とは異なり,蝸牛ではNMDA受容体の関与を否定する所見である。 (Audiol Neuro-otol投稿中)
(3) poly(ADP-ribose)合成酵素(PARS)抑制剤:15および30分アノキシア群で3-アミノベンザマイド投与例では有意に障害は軽度でPARSの関与を示唆する結果が得られた。 (HearRes投稿中)
(4) Alアデノシン受容体の作動薬:2-クロロ-N6-サイクロペンチールアデノシン(CCPA)を投与すると(3)と同様の保護効果が得られた。(日本耳科学会1998発表,Hear Res投稿中)
3. 蝸牛におけるMn-SODの免疫組織学的検討:内および外有毛細胞,ラセン隆起,ラセン神経節に強い陽性反応を認めた。(日本耳科学会1998発表)

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Tabuchi,Z,Ito,T.Wada,A.hara,J.Kusakari: "The effect of mannitol upon cochlear dysfunction induced by transient local anoxia." Hearing Research. 126. 28-36 (1998)

  • [文献書誌] 原晃: "内耳液の動態とグルココルチユイド" Ofology Japan. 8. 40-46 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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