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2000 年度 実績報告書

深地層人工バリアの長期的性能に関する地球化学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 09308013
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 篤之  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50011135)

研究分担者 大森 良太  東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (10262049)
長崎 晋也  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (20240723)
田中 知  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10114547)
等々力 賢  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10270886)
キーワードハイドロタルサイト / ヨウ素酸イオン / 収着
研究概要

本研究では収着実験に加え,分光実験などによる直接観察を用いて,水溶液中におけるハイドロタルサイト(HT)へのIO_3^-収着反応のミクロな収着機構を解明することを研究の目的とした。層間陰イオンとしてCO_3^<2->を導入したHT(以下HTCO_3)とともにNO_3^-を導入したHT(以下HTNO_3)を用い,それぞれの固相に対するIO_3^-の収着機構を検討した。具体的には,(1)バッチ式収着実験による収着等温線の作成,(2)脱離実験,(3)DTA/TGによる組成分析,(4)Powder-XRDによる固相分析,(5)FT-IRによる収着IO_3^-の振動状態測定を行った。各実験結果より以下のことがわかった。
(1)HTNO_3に対する収着系において,実験結果はLangmuir式に誤差5%以内で一致し,液相IO_3^-平衡濃度が0.10M付近でAEC(Anion Exchange Capacity:本研究では固相の組成より算出した飽和収着容量)に対してほぼ全量収着することが計算された。一方,HTCO_3系にLangmuir型収着等温線を適用した場合,1種類のLangmuir式では適合できないことがわかった。(2)HTNO_3に対して収着したIO_3^-のうち,HTCO_3で考えられた機構と同様な粒子表面に対する弱い収着の割合は小さく,大部分が層間NO_3^-との交換反応であると推察された。(3)HTCO_3では収着前後において層間に存在するCO_3^<2->量に変化が無いこと,HTNO_3では,収着により層間NO_3^-量が減少することによって層間NO_3^-とOH基の総量が減少することがわかった。(4)HTNO_3においては収着量の増加とともにHTCO_3およびHTNO_3の層間距離dが小さくなっていくことがわかった。(5)HTNO_3に対するIO_3^-の収着が,HTCO_3への収着とは異なる収着機構であり,より相互作用の強い収着であると推察された。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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