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2000 年度 実績報告書

神経細胞運命決定の核内過程

研究課題

研究課題/領域番号 09308029
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

広海 健  国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 教授 (70291888)

研究分担者 岡部 正隆  国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助手 (10300716)
キーワードショウジョウバエ / 核内リセプター / 光受容ニューロン / 細胞運命 / Seven-up / TFIIH / SAMドメイン
研究概要

ショウジョウバエ核内レセプターSeven-upは個眼の光受容ニューロンのニューロン種を決定する遺伝的スイッチとして機能する.我々はSeven-upがどのようにして標的遺伝子を転写制御し,どのような下流因子を動かすことで特定のニューロンとしての分化を引き起こすことができるのかについて調べた.
Seven-upのリガンド結合ドメインとの結合により酵母の2ハイブリッド法で同定されたTFIIHのp52サブユニットと新規SAMドメイン蛋白質Samuelについて,機能解析を行った.まず機能欠失系統を作製したところ,TFIIHp52サブユニットとSamuelの変異系統はともに劣性致死であった.体細胞組み替え法によってp52サブユニットの機能を複眼でのみ喪失させると複眼発生が阻害された.p52サブユニットを過剰発現しても顕著な症状は現れなかったが,Samuelの強制発現は光受容ニューロンがニューロンとして特異化を受けた後,退化した.現在これらの蛋白質がSeven-upによる転写調節において果たす役割を検討している.また,Seven-upの下流因子を同定するため,Differential Display法を用いた探索を行った.Seven-upのリガンド結合ドメインは転写抑制活性を持つので,seven-up遺伝子の機能欠失時に発現量が上昇する遺伝子を検索し,53個の候補遺伝子を同定した.これらの遺伝子は軸索ガイダンス,シナプス標的認識などのニューロン種特異的細胞行動を理解する重要な手がかりを与えると期待される.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hiramoto,M.,Hiromi,Y.,Giniger,E.and Hotta,Y.: "A Drosophila Netrin receptor, Frazzled, guides axons by controlling the distribution of Netrin."Nature. 406. 886-889 (2000)

  • [文献書誌] Okabe,M.,Imai,T.,Kurusu,M.,Hiromi,Y.and Okano,H.: "Translational repression determines a neuronal potential in Drosophila asymmetric cell division."Nature. (in press). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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