• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

食餌、栄養に関係する発癌研究用実験動物としてのrasマウスの有用性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 09308033
研究種目

基盤研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

光岡 知足  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 名誉教授 (30157549)

研究分担者 中山 裕之  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40155891)
日置 恭司  東京大学, 実験動物中央研究所, 室長(研究職) (80208735)
伊藤 豊志雄  東京大学, 実験動物中央研究所, 室長(研究職) (20106644)
野村 達次  東京大学, 実験動物中央研究所, 所長(研究職) (10072399)
伊藤 喜久治  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (50100045)
キーワード発癌 / rasマウス / 食餌
研究概要

本年度は機能性食品による発癌抑制効果の評価系としてrasマウスが有効であるかどうかを検討した。rasマウスのTG+とTG-の♂、♀にジメチルヒドラジン(DMH)を20mg/Kg体重で週一回20週間皮下接種し、等よ開始後25週目に殺して大腸癌のはっせいを比較した。機能性食品として、予備実験で腸内代謝を抑制することが明かとなっているアップルファイバー(AP)と腸内代謝を増進させるビフィズス菌培養濃縮駅をそれぞれ基礎飼料に20%と1%に混合したものを試験期間中自由摂取させた。その結果、生残率ではAP群、MB群、対照群で差は見られず、TG+で70-87.5%の生残率、TG-では89-100%であった。また、全ての個体で腫瘍の形成が見られた。しかし、腫瘍の発生数ならびに腫瘍スコアにおいて3群で大きな差が見られた。いずれの群でもTG+はTG-に比べて腫瘍スコアは著しく高くなり、TG+の群の比較で♂、♀ともに対照群に比べてAP群、MB群で低い値となった。またAP群、MB群で差は見られなかった。TG-群では各群で有為な差は見られなかった。以上の結果から、rasマウスはメカニズムの異なる2種類の機能性食品による発癌抑制効果を判定するための実験動物として極めて有用であることが示唆された。
二つ目に、ジメチルニトロソアミン(DEN)による発癌に及ぼす腸内フローラの影響を明らかにするため(1)無菌マウス、(2)マウス基準フローラマウス、(3)ヒトフローラマウス、(4)ヒト乳児フローラマウスの4群にDENを90mg-Kg体重でip投与して6ケ月後に剖見する実験を開始して。現段階(5ケ月)での生残率はいずれの群もTG-で100%生残しているが、TG+では(1)で90%、(2)で65%、(3)で55%、(4)で36%の生残率となり、腸内フローラの存在が死亡率を著しく高くしていることが明かとなった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 成島聖子,伊藤喜久治: "ノトバイオートマウスにおける腸内フローラ構成と胆汁酸代謝" 腸内細菌学雑誌. 11・2. 89-95 (1998)

  • [文献書誌] Narushima,S.,Itoh,K.,他: "Effect of mouse intestinal bacteria on incidance of colureival tumors" Exp.Anim.47・2. 111-117 (1998)

  • [文献書誌] Tamura,M.,Suzuki,H.他: "Effects of guar gum and fructooligosaccharides on plasma lipids and…" J.Clin.Biochem.Nutr.23・2. 131-137 (1997)

  • [文献書誌] Goto,K.,Ohashi,H.他: "Isolation and characterization of hericobacter species from…" Curr.Microbiol.37・1. 44-51 (1998)

  • [文献書誌] 成島聖子,伊藤喜久治他: "大腸癌高リスク群と対照群より分離された糞便内Clostuidiumの菌種…" 消化器癌の発生と進展. 10. 459-460 (1998)

  • [文献書誌] 堀江久永,岡田真樹 他: "腸内細菌の発癌および腸内環境に与える影響" 消化器癌の発生と進展. 10. 31-32 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi