研究課題/領域番号 |
09309002
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
森 義治 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (30124176)
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研究分担者 |
栄 武二 筑波大学, 陽子線医学利用研究センター, 助教授 (60162278)
田村 圭介 福井医科大学, 医学部, 助教授 (30212046)
岩下 芳久 京都大学, 化学研究所, 助手 (00144387)
野田 章 京都大学, 化学研究所, 教授 (20114605)
田辺 徹美 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (20013394)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | 高透磁率金属薄膜磁性体 / 高加速電場勾配 / 加速空胴 / インピーダンスチューナー / 空間電荷効果の低減 |
研究概要 |
高勾配加速空胴の開発研究 昨年度、加速空胴への応用のために、高透磁率金属薄膜磁性体(FINEMET)の諸特性の測定を行った。その結果、大きな高周波電界下においてもその特性が変化しないとの結果を得た。これをもとに、まず、大型コア(外径60cm、内径70cm、厚さ2.5cm)1枚を使用したモデル加速空胴を開発した。その結果、コア単位で220kV/mという大きな電場勾配を得た。この成果にもとづき、本年度、実際のシンクロトロンリングに設置するための加速空洞の開発を行った。この加速空胴は、コア数最大8コアで構成されており、一つの加速間隙を有する全長は40cmである。この開発した空胴を300kVプッシュプル型高周波増幅器により駆動することで周波数2-3MHzにおいて最大20kVの高周波加速電圧を得ることができた。これは実効的加速電場勾配で50kV/mである。この値は従来のフェライトコアを用いた加速空胴の4〜5倍の実効的加速電場勾配に相当する。また、この空胴のQ値は1程度と小さいので、極めて広帯域(1〜8MHz)である。この開発された加速空胴を、放射線医学総合研究所のシンクロトロンに設置したビーム加速実験を行った。その結果、ビーム加速を問題なく行えることがわかり、本空胴が期待された性能を充分発揮することが確認された。
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