研究課題/領域番号 |
09309012
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
佐田 登志夫 豊田工業大学, 工学部, 教授 (80010594)
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研究分担者 |
伊藤 学而 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (60005064)
諏訪 元 東京大学, 理学部, 助教授 (50206596)
中島 耕一 豊田工業大学, 工学部, 教授 (90148346)
吉澤 徹 東京農工大学, 工学部, 教授 (80020387)
江刺 正喜 東北大学, 工学部, 教授 (20108468)
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キーワード | 咬合力センサ / 咬耗測定 / 顎運動測定 / 咀嚼器官 / 咀嚼機能 |
研究概要 |
歯科学、人類学、工学の3分野の研究者14人を集めて一つの研究テーマのもとで総合的研究を行なう第一年目であったので、それぞれに予備的な研究からスタートし、2ヶ月に一度、年6回の研究会を開催し、情報を交換しながら研究を進め、以下のような成果を得た。 (1)咬合力、すべりセンサの開発(江刺)マイクロマシンの技術を使って、実験用義歯に内蔵させる大きさ3mm角程度の静電容量変化による咬合力センサ、磁気結合による歯のすべりを測定するセンサを開発した。 (2)パターン投影法による顎運動の精密測定(吉澤)基準格子パターンを投影し、その像をCCDカメラでとらえ、コンピュータ解析により、精度0.1mm、1/60秒おきの顎運動を測定する測定機を開発した。 (3)歯のマイクロ摩耗の測定方法の開発(中島、本多、毛利)義歯にメッキを施し、電子線を照射して、反射X線により0.1μm、また原子間力顕微鏡による0.02μmのマイクロ摩耗が測定できることを確かめた。 (4)実験用義歯の試作(桑原、佐田)金属床義歯で、咬耗測定のため取りはずし可能な義歯を開発した。 (5)歯のエナメル質分布の測定(諏訪)レーザ光によりエナメル質の外側形状、脱灰した後の象牙質の外側形状をディジタル化して測定し、エナメル質の厚さを2%以下の精度で測定できることを確かめた。 (6)咬耗、頭蓋3次元構造間の関係解析(溝口)頭蓋の3次元構造と咬耗程度を37体について測定した。 (7)類人猿とヒトの咬耗の比較(内田)ゴリラ、オラウータンの臼歯咬頭面の写真をコンピュータ内に取り込み、咬頭プロポーションの変異を集団、亜種、種レベルで比較した。 (8)咬耗評価による咀嚼機能の臨床診断法の開発(伊藤、黒江)顎機能解析装置を用いて顎運動と咀嚼筋電図とを同時記録し、また感圧フィルムにより咬合圧も測定し、咀嚼機能の診断法を開発した。 (9)乳幼児の咀嚼器官の発育評価と食生活との関係(井上、坂下)0歳から15歳まで393人について咬耗の調査を行ない、保育園児には筋活動量、食品の摂食状況との関係を調べ、有意な相関のあることが判った。
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