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1998 年度 実績報告書

機能性IV族半導体超構造の結晶成長と高機能集積回路への応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09355001
研究機関東京大学

研究代表者

白木 靖寛  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (00206286)

研究分担者 中川 清和  (株)日立製作所, 中央研究所, 主任研究員
宇佐美 徳隆  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20262107)
長田 俊人  東京大学, 物性研究所, 助教授 (00192526)
キーワード隣接閉じ込め構造 / 選択成長 / 量子ドット / SiGeの混晶 / イオン注入 / 変調ドープ構造 / 界面ラフネス散乱 / 不純物散乱
研究概要

歪み緩和をさせたSiGe膜をSi基板上に結晶成長し、これを疑似的な基板として用い、その上に引っ張り歪みSi量子井戸、圧縮歪みGe量子井戸を成長させた。このようにして、電子と正孔に空間的に分離して閉じ込める「隣接閉じ込め構造」という量子構造を実現し、発光効率の大きな向上、特に非常に強い無フォノン遷移を実現することに成功した。
また、歪み緩和SiGe膜を得る新たな手法として、微小領域への選択成長を試みた。その結果、表面原子の拡散だけでは説明できない、歪み緩和に起因したSiGeの特異な形状変化を見いだすとともに、数十nm程度の膜厚で、SiGe緩和膜が得られることがわかった。この選択成長を、Ge量子ドットのサイズおよび位置制御に用いることも試み、Si基板上においてナノスケールでの成長制御を確立し、ドットのサイズに依存した光学特性を見い出した。
伝導特性に関しては、歪み緩和したSiGe混晶にイオン注入したAsの活性化過程について検討し、活性化温度および活性化率の明瞭な組成依存性を観測した。特に、Ge組成の小さい組成においては、活性化温度の上昇が見られ、原子レベルでの歪みの影響による、活性化障壁の存在を初めて見いだした。また、歪みSiチャネルを利用した変調ドープ構造において、高電子移動度を実現するとともに、界面ラフネス散乱、不純物散乱など、その制限要因について詳細に検討した。純Geをチャネルを利用した変調ドープ構造も作製し、高いホール移動度を実現した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] N.Usami: "Photoluminescence from pure-Ge/pure-Si neighboring confinement structure" J.Vac.Sci.Technol.B. 16. 1710-1712 (1998)

  • [文献書誌] H.Sunamura: "New strain-strain-relieving microstructure in pure-Ge/Si short-period superlattices" J.Vac.Sci.Technol.B. 16. 1595-1598 (1998)

  • [文献書誌] H.Yaguchi: "Molecular beam epitaxy of SiGe heterostructures using a newly designed Si effusion Cell" Materials Sci.& Eng.B. 51. 170-172 (1998)

  • [文献書誌] N.Usami: "Exciton diffusion dynamics in quantum nanostructures on V-groove patterned substrates" Superlattice and Microstructures. 23. 395-400 (1998)

  • [文献書誌] K.Amano: "Epitaxial Growth and optical investigation of Si/pure-Ge/Si quantum structures on Si (311)" Semicon.Sci.and Technolo.13. 1277-1283 (1998)

  • [文献書誌] N.usami: "Optical characterization of strain-induced stractural modification in SiGe-based heterostructures" Journal of Applied Physics. 85. 2363-2366 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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