研究課題/領域番号 |
09355002
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
後藤 俊夫 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50023255)
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研究分担者 |
塚田 勉 アネルバ(株), 研究所, 研究員
寒川 誠二 日本電気(株), 研究所, 研究員
伊藤 昌文 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (10232472)
堀 勝 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80242824)
河野 明廣 名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 教授 (40093025)
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キーワード | プラズマ / CVD / 薄膜 / UHF / ラジカル / 多結晶シリコン / プロセス |
研究概要 |
初年度作成した大口径UHF帯プラズマ反応装置において前年度のアモルファスシリコン薄膜形成プロセスの結果を踏まえてSiH_4ガスのほかH_2ガスを用いて多結晶シリコン薄膜の形成を行った。ラマン分光法や分光エリプソによって膜質を評価した。また、気相中の情報として、プラズマの電子密度、電子温度及びSi密度、発光種のH,SiH,Si等の相対密度を測定した。また、Ar,He,Xe等の希ガスをプラズマ中に微量添加し、発光種密度の相対変化から電子分布関数の推定を行った。 以上から、UHFパワー600W、SiH_4/H_2流量1sccm/200sccm圧力13Paの条件下で基板温度100℃においても0.1nm/sの堆積速度で結晶化することが判明し、SiH_4/H_2系では最も低温の結晶化温度が実現できた。さらに、300℃においては、多結晶膜と基板との界面に形成される初期成長時のアモルファス中間層が15nm程度と比較的薄い中間層になっていることがin-situ分光エリプソメトリーにより判明した。 さらに同条件を中心に気相の解析を行い、電子温度の低下によるイオン衝撃エネルギーの低下(結晶化促進効果)とH_2の解離率低下によるH原子の減少(結晶化抑制効果)のバランスにより最適な圧力領域が存在することが判明した。 これらの知見を基に、今後は高品質の多結晶シリコンの成長制御技術を確立して行く予定である。
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