研究課題/領域番号 |
09355012
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中村 慶久 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (50006235)
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研究分担者 |
丹 健二 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (80282010)
村岡 裕明 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (20239479)
杉田 愃 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (20292287)
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キーワード | 垂直磁気記録 / 大容量ストレージ / 単磁極ヘッド / 等化器 / 高速信号処理 |
研究概要 |
最近マルチメディア等の分野を中心として、膨大な情報を取り扱う大規模情報蓄積システムが強く要求されている。これを垂直磁気記録を用い、大容量性と高速性を同時に兼ね備えた超高密度スピニックストレージの実現を通じてシステム的に構築することが研究の目標である。特に本研究はこれまで検討が遅れていた垂直磁気記録のための変復調系などの信号処理方式を含むシステム系の研究を重点的に行い、ストレージシステムアーキテクチャの研究を進めることにしている。本年度は、ヘッドディスク系の性能向上を図り、平行してシステム特性の評価系を完成させることを目指した。 まず、すでに進めている光密度ハッドディスク系の研究を発展させ、大容量ストレージデバイスとしての完成度を高めるために、新しく試作した浮上型単磁極ヘッドをベースに、垂直磁化に対する高ディスク特性を磁気カー効果測定装置で"その場"測定し、超高密度磁気ディスクについて、信号SNの改善などを図った。 次に、ヘッドディスク系の出力をデジタル化する高速変復調信号系に関するシステム的に検討した。本検討では垂直磁気記録系の最終的な評価項目であるエラーレート試験のためのPRMLビットエラーアナライザの試作に注力して、予定通り年度内に完成させた。一方、本研究の重要な課題である変復調系や信号等化器系の研究にも着手し、微分器を用いる垂直磁気記録用の等化器を試作し、これを上記のヘッドディスク系に組み合わせた予備的な測定を完了した。この結果、ヘッドのアナログ出力をデジタル化する信号変換が可能であり、従来の長手記録と遜色のないエラーレートを確認した。来年度以降、ヘッド、ディスク、等化器などの全体をシステム的に調べて、ストレージシステムの最終的な評価項目であるエラーレート特性の最適化を図る素地を整えるこたができた。
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