研究分担者 |
吉田 寿雄 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80273267)
渡辺 藤雄 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70109312)
斎藤 輝幸 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (30281067)
薩摩 篤 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00215758)
架谷 昌信 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50021788)
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研究概要 |
本年度は,吸着材の開発,吸着器の改良,システムの性能予測を行った。 吸着材の開発として,種々のポーラスマテリアルを合成し,アンモニアをプローブとして微分吸着熱の測定を行った。種々のポーラスマテリアルのうち,メソポーラスシリカはゼオライトに匹敵するか,あるいは上まわる初期吸着熱を与えることがわかった。定量的解析により,この吸着点は微量のアルミニウムイオンによるものであることが示唆された。吸着熱はメソポーラスシリカに真空加熱排気を施すことで増加することも確認された。これらの知見より,来年度以降には試料の範囲を広げるとともに,プローブ分子の検討も行う予定である。 吸着器の改良として,低温熱エネルギー駆動型アルコール/活性炭系吸着ヒートポンプの高出力化を達成するために,2種の伝熱促進型吸着材モジュールからなる吸着器を提案し,各々の熱出力を指標とする性能評価を行った。その結果,冷熱高出力化にはディスク型に比べて活性炭/伝熱板一体型のモジュール形式が優れていることを認めた。今後さらに検討を重ねる予定である。 ケミカルヒートポンプの適用対象の1つと考えられる大学キャンパスについて、冷暖房・電力負荷の把握、および地域冷暖房、個別空調、コージェネレーション、夜間蓄熱などの従来型の適用可能システムについて、その性能予測を行った。また、建物・地域のエネルギーシステムの最適制御のためには負荷予測が必要不可欠であり、その予測手法の検討と適用可能性についても検討を行った。これらを基に、来年度以降においてAHPを適用した場合の性能評価を行う予定である。
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