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2000 年度 実績報告書

バイオセル遺伝子発現アナライザー

研究課題

研究課題/領域番号 09355027
研究機関東京農工大学

研究代表者

松岡 英明  東京農工大学, 工学部, 教授 (10143653)

研究分担者 斉藤 美佳子  東京農工大学, 工学部, 講師 (20291346)
キーワードバイオセル / 遺伝子発現 / ストレスシグナル
研究概要

本研究は、遺伝子発現に関わるシグナルの実体について、またその細胞-細胞間での伝達機構を解析するためのシステムの開発を究極の目的としている。本年度は最終年度であり、以下の項目を実施した。
1.Ca^<2+>直接導入によるイネキチナーゼ遺伝子発現制御:イネキチナーゼ遺伝子RCC1プロモーターとGFPを組み込んだプラスミドを構築し、これを予めイネプロトプラストへ導入した。この細胞に直接Ca^<2+>を導入したところ、約50%の細胞でキチナーゼの遺伝子発現が確認された。さらに導入するCa^<2+>の濃度を1μM〜100μMまで変化させると濃度に依存してキチナーゼ遺伝子が発現する細胞の割合も増大した。
2.電気化学的ストレス印加用微小キャピラリーカーボン電極の開発:電気化学反応を微小電極先端で行なわせるためには、電極先端が固体電極になっていなければならない。そこで石英キャピラリーを細く引いた後、この中にアセチレンを流しながら加熱することでキャピラリーの先端にカーボンを析出させた。このようにして作製された電極は、ドーパミンに対するサイクリックボルタンメトリーよって性能を確認した。また、マルチチャンネルの電極を作製するためにθ型石英管を用いて2チャンネル型のカーボン微小電極も作製した。
3.顕微蛍光システムの構築:顕微蛍光計測装置は倒立型顕微鏡、液体窒素冷却型CCDカメラ、CCDカメラコントローラーから構成されている。細胞内Ca^<2+>濃度変化と共に他のイオンやシグナル分子を同時に測定することを考慮して複数の蛍光色素を用いた同時測定を行い、その可能性を示した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Mikako Saito: "pH microelectrode-micropipette system for the measurement of enzyme reactions in a picoliter volume of a living plant cell"Anal.Chim.Acta. 404(2). 223-229 (2000)

  • [文献書誌] Mikako Saito: "Elicitor action via cell membrane of a cultured rice cell demonstrated by the single-cell transient assay"J.Biotechnol.. 76(2/3). 227-232 (2000)

  • [文献書誌] Mikako Saito: "Modulation of Ca^<2+> influx into a single rice cell with an electric signal"Electrochemistry. 68(5). 333-336 (2000)

  • [文献書誌] Mikako Saito: "Use of acetylene for the fabrication of a glass capillary carbon microelectrode"Electrochemistry. 68(11). 924-926 (2000)

  • [文献書誌] Hideaki Matsuoka: "Microbioelectronics for single-cell experiment"Electrochemistry. 68(5). 314-320 (2000)

  • [文献書誌] 斉藤美佳子: "ボーダーレス電気化学者をめざす"電気化学. 69(2). 128-129 (2001)

  • [文献書誌] 斉藤美佳子: "植物を利用するセンサ技術(Sensor technology using plants)″,バイオミメティックスハンドブック(長田義仁編集)機能応用編第9章個体系5節3"エヌ・ティー・エス. 6 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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