研究課題/領域番号 |
09355032
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
加藤 晋二 岐阜大学, 工学部, 教授 (40021589)
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研究分担者 |
御舩 博隆 富士写真フィルム株式会社, 足柄研究所, 主任研究員
神田 貴宏 岐阜大学, 工学部, 助手 (30234157)
村井 利昭 岐阜大学, 工学部, 助教授 (70166239)
竹内 寛 富士写真フィルム株式会社, 足柄研究所, 主任研究員
山田 耕三郎 富士写真フィルム株式会社, 足柄研究所, 主任研究員
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キーワード | カルコゲノカルボン酸 / カルコゲン原子 / カルコゲノエステル / セレノエステル / セレノチオエステル / ジチオカルボン酸塩 / チオカルボン酸アルカリ金属塩 |
研究概要 |
以下のカルコゲノカルボン酸誘導体について、系統的に合成と構造を検討し、次の結果を得た。 1.ジチオカルボン酸14および15族エステルの合成と構造 一連のジチオカルボン酸14族エステル(RCSSMR'_3M=C,Si,Ge,S,Pb)を60〜90%の収率で合成・単離できた。熱および酸素に対し比較的安定な結晶または油状物質である。X線構造解析からチオカルボニル硫黄と中心14族金属間の距離から、硫黄の14元素への親和性(Sn>Pb>Ge>Si>C)を明らかにできた。 一方、15族エステルの中、リンエステルの合成・単離が可能になった。チオカルボニル硫黄の中心リン原子への配位は、かなり弱いと見られた。 2.ジチオカルボン酸カリウム、ルビジウム、セシウム塩 これらの塩は2つの金属カチオンを共有した二量体である。ナトリウムとカリウム塩はジチオカルボキシル基の二つのC-S結合距離が異なり単結合と二重結合距離を示し、陰電荷は単結合で結ばれた硫黄上に片寄っていると見られる。一方ルビジウムとセシウム塩のそれらはほぼ等距離で、単結合と二重結合の中間の値を示し、陰電荷はジチオカルボキシル基上に非局在化していると見られた。
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