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1998 年度 実績報告書

外洋型大規模浮体と係留システムの開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09355037
研究機関東京大学

研究代表者

吉田 宏一郎  東京大学, 工学系研究科, 教授 (90010694)

研究分担者 岡 徳昭  東京大学, 工学系研究科, 助手 (80010891)
鈴木 英之  東京大学, 工学系研究科, 助教授 (00196859)
キーワード大規模浮体 / 超大型浮体 / 半潜水式海洋構造物 / 流体力学的相互干渉 / 流力弾性応答 / 緊張係留 / 風荷重
研究概要

大規模浮体は環境への負荷を大きくすることなく、広大な海上空間を各種社会施設に提供できることから、埋め立てに代わる優れた特徴を有している。本研究ではこのような大規模浮体のうち、検討の進んでいない外洋型の耐波構造形式である大規模半潜水式構造について解析法と設計法について検討を加えた。
まず、半潜水式超大型浮体の応答特性を支配する因子を明らかに、望ましい応答特性を実現するための浮体形式の決定法について検討を加えた。さらに、与えられた環境条件下で成立する浮体を設計し、解析を行いその有効性を明らかにした。
ついで、多数のコラムにより支持された大規模半潜水式構造の波荷重および応答の解析法を開発した。従来、3次元特異点分布法、相互干渉理論、有限要素法を組み合わせてもコラム数が100〜200までが解析可能の上限であったが、相互干渉理論を多段で用いることによりコラム数1000〜2000個の浮体についても解析が可能となった。さらに、弾性模型を用いた実験により、解析法の精度が十分高いことを確認した。
大型浮体に加わる荷重のうち、半潜水式構造のデッキに作用する風揚力は重要であるにも拘わらず検討が不十であることに着目し、船舶技術研究所の新実験施設である風水洞に風荷重実験模型を設置して、台風と波が同時に襲来する状態を模擬して発生する揚力と抗力の計測を行い特性を把握するとともに、開発した数値計算法を援用して設計に利用できる形に加工した。
また、係留方式のうち動揺を抑える能力の高い傾斜テンションレグ係留方式に着目して、浮体の運動と弾性挙動により最大張力が発生する位置が異なることを明らかにするとともに、係留の破断挙動の複雑な様相を実験と解析で明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 吉田宏一郎他: "半潜水式大型浮体に作用する風揚力に関する考察" 第14回海洋工学シンポジウム. 433-440 (1998)

  • [文献書誌] 飯島一博他: "超大型半潜水式浮体の波浪中応答の数値解析" 日本計算工学会. Vol.3. 1053-1056 (1998)

  • [文献書誌] 井出太郎他: "緊張係留されたセミサブ型海洋構造物-係留系の逐次崩壊" テクノオーシャン'98. 457-460 (1998)

  • [文献書誌] Kazuhiro Iijima, et al.: "Hydroelastic Analysis of Semi-submersible Type VLFS Capable of Detailed Structural Analysis" 2nd Intemational Conference on Hydroelasticity. 211-218 (1998)

  • [文献書誌] Kazuhiro Iijima, et al.: "Structural Response Characteristics of Very Large Semi-Submersible and Design Considerations" 17th Intemational Conference on Offshore Mechanics and Arctic Engineering. OMAE98-4356 (1998)

  • [文献書誌] 吉田宏一郎他: "面内弾性応答及び風の空間相関が超大型浮体-係留系の逐次崩壊に与える影響" 日本造船学会論文集. 183. 189-198 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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