研究課題/領域番号 |
09355038
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
佐藤 博 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (00006694)
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研究分担者 |
今井 忠男 秋田大学, 鉱山学部, 助手 (00250895)
崔 玉順 秋田大学, 鉱山学部, 講師 (20292360)
杉本 文男 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (80124585)
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キーワード | 粒状産業廃棄物 / サスペンジョン流動 / 粒度分布 / 圧力損失 / 濃度分布 / 速度分布 / 画像解析 / すべり特性 |
研究概要 |
(1)粒状産業廃棄物のサスペンジョン流動においては、比較的広い粒度分布の固体粒子が対象となるため、一定な輸送条件で輸送する際には、径の異なる固体粒子それぞれの挙動に違いが生じる。Waspの考え方によると、輸送素材の一部(管路内に均一に分散した素材成分)が、輸送媒体の性状を変化させるとともに、固体粒子間では水平な輸送管路の鉛直方向に、偏析・分級が発生する。本研究では、Huntの理論に基づいて固体分散系の濃度分布を解析し、輸送素材の粒度分布(粒度構成)が管路の圧力損失に及ぼす影響を明らかにした。 (2)また、水平なスラリー流動において鉛直方向の濃度分布が、その流れの速度分布に及ぼす影響を、浮力効果として評価する理論的な方法について検討し、本研究で提案した解析方法の実用性を確認した。 (3)さらに、一連の解析結果を検証するため、濃度分布および速度分布を正確に測定する技術の開発に努め、デジタルビデオを用いた画像解析システムにおいて、解析精度を高めるためには、円管路底部付近の光学的な画像のひずみ、解析グリッド上のデータ処理、画像上の粒子の識別基準などが重要となることを明らかにした。 (4)一方、堆積限界速度域における固体粒子の挙動ならびにすべり特性を解析するため、ストロボビジョンスコープシステムを用いて、スラリーの輸送速度V_mと搬送の対象素材の移動速度V_sとの関係を実験的に調べ、V_m-V_s曲線は輸送管路の傾斜角によって大きな影響を受けることを明らかにした。
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