研究課題/領域番号 |
09356002
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山田 哲治 岡山大学, 農学部, 教授 (00191320)
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研究分担者 |
一瀬 勇規 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 助教授 (50213004)
田原 誠 岡山大学, 農学部, 教授 (50274014)
小澤 英徳 日本たばこ産業株式会社, 葉たばこ研究所, 研究員
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | リゾチーム / 溶菌酵素 / タバコ / フェニルアラニンアンモニアリアーゼ / シスエレメント |
研究概要 |
ナス科植物の青枯れ病・立枯病の防除には、化学的な方法、耕種的な方法および抵抗性品種の導入などが用いられてきたが、被害を皆無にするような防除方法は確立されていない。そこで本研究では、タバコ立枯病細菌感染ファージP4282からリゾチーム遺伝子を同定・単離し、さらに申請者らが長年に渡って研究してきた根組織特異的に発現するエンドウ・PAL(フェニールアラニンアンモニアリアーゼ)遺伝子のプロモータを利用し、ファージ・リゾチーム遺伝子とPALプロモータを連結したキメラ遺伝子をトマト・タバコ植物体に導入して、青枯れ・立枯れ病抵抗性トランスジェニック植物体を作出することを目的としたものである。 本研究の成果として特に以下の内容は意義が大きいものと考えている。 1.タバコ立枯病細菌に感染するファージP4282からリゾチームタンパク質を単離精製し、対応する遺伝子の単離、構造解析を行った。 2.エンドウのPAL1プロモーター中の発現制御シスエレメント(Box I,Box II,Box IV)をタンデムにリピートさせた高発現型強力プロモーターを開発した。本プロモーターは特に根にでCaMV35Sプロモーターの6.5倍の高い発現を示した。 3.恒常的に高発現するCaMVの35Sプロモーター、エンドウPAL1プロモーター及び上記リピートプロモーターとリゾチーム遺伝子を融合し、タバコに導入して形質転換体を作出した。 4.上記のリゾチーム遺伝子を発現させた形質転換タバコでは高い溶菌活性を確認した。 5.PAL1プロモーターとGUS遺伝子の融合遺伝子を組込んだ形質転換タバコに、LUX遺伝子を導入した青枯れ病菌を接種することにより病原菌の挙動と植物の防御応答を同時に解析できるモニタリングシステムを確立した。
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