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1999 年度 実績報告書

土壌・植物・大気系における水流規定因子評価システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09356007
研究機関岩手大学

研究代表者

原 道宏  岩手大学, 農学部・農林生産学科, 助教授 (80003763)

研究分担者 本條 毅  千葉大学, 園芸学部, 助教授 (60173655)
庄野 浩資  岩手大学, 農学部・農林生産学科, 助手 (90235721)
稲田 委久子  岩手大学, 農学部・農林生産学科, 助教授 (90110650)
奥矢 明子  横河電機株式会社, 環境システム営業本部, 研究員
キーワード土壌 / 植物 / 大気 / SPAC / 蒸散 / 光合成 / 拡散抵抗 / 土壌水分張力
研究概要

土壌植物大気連続体水流実験装置(SPAC水流実験測定装置)を用い、トマト植物を対象に、環境条件を変えながら蒸散速度と光合成速度を同時に測定し、解析した。
実験材料として、深さ45cm・内径25cm・体積約22リットルのポット土壌"ソイルフレンド"でトマト"なつのこま"を育生し、土壌水分条件の異なる草丈約60cmの供試体を得た。空調実験室内で、各供試体をSPAC水流実験測定装置に入れ、明期の光強度を正弦波状に時間変化させ、明期12h/暗期12h、出口温度を20℃/15℃とし、環境条件等(光強度、通気流量、入口・出口の温度・相対湿度・二酸化酸素ガス濃度、土壌水分量及び葉温)を測定した。供試体周囲の気流速度は十分大きく保った。土壌からのガスが地上部に来ないよう遮蔽した。出口相対湿度が常に80%になるよう通気流量を調節した。土壌温度は15℃及び25℃に調節した。環境条件の測定値から蒸散速度と光合成速度を求めた。日蒸散量と光合成量は土壌水分張力の増加につれて顕著に低下したが、その比にはそれほど顕著な変化が見られなかった。葉から大気に至る水蒸気の拡散抵抗の経時変化を求めたところ、毎明期の初期から時間の経過とともにJ字状に大きくなったが、暗期中にほぼ回復した。明期における拡散抵抗の毎日の最小値と最大値を土壌水分張力に対してプロットすると、やはりJ字状になった。土壌温度15℃に比べ25℃では拡散抵抗は小さく、蒸散比もやや低い傾向が見られた。
このことから、土壌水分張力が約400cm水柱以上になると蒸散量と光合成量が顕著に低下すること、その原因は、土壌水分張力の増加により土壌の水分供給能力が低下して気孔抵抗が増加することに加え、日中の積算蒸散量の増加に伴い気孔抵抗がさらに増加すること、しかし、土壌温度の15℃から25℃への上昇は土壌水分張力が高いとき水流増を助けることが分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hara,M.,Saha,R.R.: "Effect of different soil moisture regimes on growth,water use,and nitrogen nutrition of potted tomato seedlings"Jpn.J.Trop.Agr.. 44・1(印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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